「綺麗にまとまっているけど」なんだかおかしな物語 てちさんの映画レビュー(感想・評価)
綺麗にまとまっているけど
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思春期の世界で悩むこと、劇的に不幸な事があるわけじゃないけど生き辛さを感じる十代。誰もが経験しつつもあまり人には話さない闇に悩んだ少年が半ば無理やり精神病棟に入院することになる。そして奇妙な人達とのやり取りやラブコメ的要素もありつつ少年が一つ成長する話。。。
なんだけど、これってきっと主人公は自分に都合のいい一般人で、他人の闇を敢えて深くは描いていないと思う。結局出会った彼女は自殺理由も分からず?取り残される訳だし、親友とその彼女のその後はどうなったか分からないし、ラストでボビーは自殺してしまった気もするし、主人公と関わったことで変わった人たちの割と重要そうなことは描かれず、描かれているのは自分がどう成長したかで、今後もまだ悩みはあるけど明るい未来に向かうというのが終着点。
ボビーに全く役に立たない面接のアドバイスをして感謝されるも自分は恋愛アドバイスを貰ってうまくいくところとか、悪い例として挙げたムクタダーが踊り生まれ変わったのをみて何かを納得するように去るボビーとか、全体的には浅いラインで綺麗にまとまってるんだけど深い所の闇を感じる映画だった。都合良く生きる事を皮肉っているのか、そこに答えを見出しているのか、もう一度観たいと思った映画でした。
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