劇場公開日 2013年8月17日

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「デボラ・フランソワの今後に期待」タイピスト! CRAFT BOXさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5デボラ・フランソワの今後に期待

2014年11月5日
PCから投稿

楽しい

才能も容姿もパッとしない田舎娘が、タイプライターの早打ちの才能を開花させて、恋と社会的成功を掴み取るシンデレラストーリー。

製作・宣伝側がしきりに「マイ・フェア・レディ」の現代版的な売り込みをしていたようだし、監督も意識していたことは明言しているわけだが、けっして「マイ・フェア・レディ」だけがオマージュされているのではなく、古き良きハリウッド映画のさまざまな作品をオマージュしているように思う。

また、レビューでは「スポ根」という言葉も散見しているが、スポ根とはちょっと違う。スポ根といえば、代表的なのは『巨人の星』であり、少女漫画なら『エースをねらえ』であり、現代ハリウッド作なら『ミリオンダラー・ベビー』というあたりの作品。そこに共通するのは、痛々しいまでのストイックさ。
本作は、そういう根性ものでは全くない。むしろ『がんばれ!ベアーズ』や『クール・ランニング』『メジャーリーグ』のように、特訓の風景はストイックというよりも、明るく楽しい。

主演のデボラ・フランソワがいい。オードリー・ヘップバーンの再来的な売り込みをしたらしいが、さすがにそれは無理があるものの、田舎娘が徐々にレディになっていく姿は、なかなか良かった。『ある子供』でヒロインを演じていた彼女だが、これからどんどん良い作品に出ていってほしい。

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