デッドフォール　極寒地帯のレビュー・感想・評価

雪の白さが美しいのですが、話は美しさのカケラもないスリリングな作品。

初めはバラバラしていて、いろんな人間模様が描かれる前半。

始まりの20分で3人以上もの人が死んで行くという異常事態に驚きました！

こんなに人が死んでばっかりでどうなるのかとハラハラしましたが、徐々に人と人が繋がっていく所に夢中になりました！

最終的にバラバラだった人たちが集まるところが、予想外の展開で面白いのですが、ラストは悲しい結末…。

兄と妹の絆と妹と恋人の愛。

どちらも大切ですが、結局キズナより愛が勝ってしまった結果に複雑な心境でした。

３人組の強盗犯が逃走中事故に遭い、仲間が一人死亡。残った兄妹は別行動を取る事に。
妹ライザは出所したばかりの元ボクサー、ジェイと出会い恋に落ち、ジェイの実家に向かう。
兄アディソンは殺人を繰り返し警察に追われながら逃走、ある家に逃げ込む。そこはジェイの実家だった…。

カナダの国境に近い極寒の雪原地帯を舞台にしたサスペンス。

近親愛的な関係の兄と妹。
男女の関係になったライザとジェイ。
ジェイと確執ある父。
アディソンを追う女性保安官と折り合いの悪い上司の父。

交錯するそれぞれの訳ありもしくは歪んだ関係が、クライマックスとなる民家でぶつかり合い…。

兄の単独逃走はスリリング。極寒の地の冷たい雰囲気がそれをさらに掻き立てる。
兄を案じつつ出会った男に惹かれる妹、二組の親子などドラマ的要素も充分だが、今一つ踏み込みが足らず、こぢんまりとした印象。
ラストも呆気なく、中途半端になったエピソードも…。
また、兄アディソンが極悪人なので、共感出来るか否か。

意外と豪華キャスト！
エリック・バナは｢ハンナ｣でも極寒地に居たような…？
とりわけ目を引くのが、オリヴィア・ワイルドの美貌。これだけでも一見の価値はある(多分)。ラブシーンもあり。
どうしてもチャニング・テイタムと間違えてしまうチャーリー・ハナム。
田舎の老夫婦が似合い過ぎのクリス・クリストファーソンとシシー・スペイセク。

まあ悪くはない。ストーリーが単純。