「老衰したいけど、それまで待てない~♪」スーサイド・ショップ さぽしゃさんの映画レビュー(感想・評価)
老衰したいけど、それまで待てない~♪
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パトリス・ルコント監督の初アニメ作品なんです。
自殺用品を売っているお店が舞台です。売ってる物が売ってる物なので、幸せを想起させるものは一切禁止なんです。
例え挨拶の「ボン・ソワール」でさえもです。
そこに、男の子が生まれます。
ネガティブ一家の中で、何故かニッコニコで微笑んでいる息子。買い物に来たお婆さんは、「赤ちゃんを見ると、心が温かくなるわ」と、自殺を思いとどまったりして。
大きくなると、自分をブスだと思っている姉に「お姉ちゃんは、美人だ」と自信を与えます。
ようは、"ツォツィ"とか"東京ゴットファーザーズ"のように、赤ちゃんが回りの人を変えていく感じです。
実は本作はミュージカルです。
「老衰したいけど、それまで待てない~♪」と唄われると、ちょっと戸惑ってしまいます。
お、ブラック・コメディ・ミュージカルかー!良作の予感!と思って観てると、いきなりラストで急カーブを曲がって幸福の駅に到着。えー!?
ネガティブ一家がクレープ屋を営み、「生きるべき~♪生きてるって素晴らしい~♪」と歌い出す姿に、びっくりしてしまいます。え、急に!?って。急カーブで振り落とされるかもしれません。しがみついといてください。
絵や世界観は凄く好きなんですが、ブラックな笑いで振り切っても良かったかしれませんね。
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