遥かなる勝利へのレビュー・感想・評価
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荒唐無稽なところもあるが
あの名作の続編なのだが
‘94「太陽に灼かれて」からの3部作の完結編。
「太陽に~」のあの素晴らしい映像はどこへ消えたのだろう。全編に漂っていたサスペンスも、今作には感じられない。同じ映画作家が撮ったのだろうか。
いくら名作を撮った人でも、その期待に応え続けることは不可能に近いのだろう。それと、あの時代と現代の映画製作をとりまく環境の違いも大きいのかも知れない。製作資金、フィルムからデジタルへの変化、政治思想やイデオロギーへの観客の反応、それらすべてが20年前とは大きく変わってしまっている。なかでも観客の変化が一番大きいのだろう。映画的な編集技法や隠喩表現を理解しない人々にも観てもらえるもの作らなければならないのだから、昔日の名作と同じやり方は選択できないのだろう。
地雷を踏んで父娘の別れなんてあっけなさすぎる。
堂々たる作品です
3部作最後の作品とのことですが、私は第1作「太陽に灼かれて」を観ておらず、第2作「戦火のナージャ」から観ました。しかし、第1作の人間関係が分からなかったので、消化不良で観終わった感がありました。そこで、今回は予め予習をしてから観たのですが、これが正解だったように思います。とにかく、ロシアらしいと思わせる堂々たる大作で、描き方その他はクラシックかと思いますが、ストーリー、映像とも非常にスケールの大きいもので、非常に感銘を覚えました。これを観て、第1作や改めて第2作も観てみたいと思いました。前日に「それでも夜は明ける」を観ており、たしかにそちらも上出来だと思いますが、私にとってはこちらの方がより感銘が深かったです。福岡では1週間のみの上映が惜しいです。
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