「ぽかぽかな映像に誘われて」ルノワール 陽だまりの裸婦 いけいさんの映画レビュー(感想・評価)
ぽかぽかな映像に誘われて
何かの予告編で流れていたのを偶然に観かけ、「ルノワールの名画の光と色彩を、完璧に表現した映像美」というキャッチに惹かれて…というより自分の中では惹かれたことに無理やりにして鑑賞(笑)
映像は確かに邦題のごとく陽だまり感満載で、ぽかぽかしていて心地よい。もちろん期待通り主演女優さんもハツラツとしていて魅力的。そしていくつか名言もいただけた。「ルノワールの絵に暗い色は要らない。気持ちのよい愉快な色で描かれねばならぬ」や「相手が娼婦でも女王でも同じ敬意を払うべきだ」etc...。さすがは女性を中心に描いてきた巨匠のポリシーだと、尊敬の念はさらに深まる。
ただし、ストーリーとしてはもうひとつか。何となくどっちつかずな印象。伝記ものなのか芸術ものなのか、はたまた恋愛ものなのか家族愛ものなのか…どれをとってもちょっと浅過ぎはしないか。登場人物のキャラもあまり定まっていないように感じてしまう。
とはいえ、個人的には色々な意味で映像目当てで観させてもらったので、その他細かいことはあまり気にしないでおくのが本作鑑賞のルールとしようではないか。
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