「【若き日の理念に燃えて行った事の、30年後の報い】」ランナウェイ 逃亡者 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【若き日の理念に燃えて行った事の、30年後の報い】
原題:THE COMPANY TOU KEEP
邦題がとても勿体ないと思った作品。
”ロバート・レッドフォードが「監督と主演を兼任して手がけた社会派サスペンス」”
ロバート・レッドフォードは監督になると、地味なインディーズ映画を作る傾向がある。
彼が創設した、サンダンス映画祭も、そのような嗜好の監督作品を取り上げている事からも明らかである。(ロバートは昨年、俳優業の引退と共に、この映画祭からも引退する事を発表した事は、記憶に新しい・・)
今作もジャンルから言えば、その傾向にある。
1960年代後半、ベトナム戦争反対を主張し、政府機関への爆弾テロを繰り返した過激派組織”ウェザーマン”(実在した組織である。)
弁護士ジム・グラント(ロバート・レッドフォード)は、人柄、仕事ぶりも評判がよく、慈善活動にも熱心な模範的アメリカ人として暮らしていた。元、”ウェザーマン”の幹部で最重要指名手配犯ニック・ローズの過去を葬って・・。(殺人罪に問われていたが、実はその事件には関与していない・・)
が、ある日仲間だったシャロン・ソラーズ(スーザン・サランドン)がFBIに逮捕され、ジムの日常は一変する。
過去の仲間達
ミミ・ルーリー:かつての恋人(ジュリー・クリスティ)
ドナル・フィッツジェラルド(ニック・ノルティ)
クリス・クーパー(ダニエル・スローン)
ジェド・ルイス(リチャード・ジェンキンス)
ヘンリー・オズボーン(ブレンダン・グリーソン)
追い詰める若き地方紙記者
ベン・シェパード(シャイア・ラブーフ)
<何て、豪華なキャスト。皆、ロバート・レッドフォード監督作だから集結したのかな?>
逃亡するジムはかつての仲間達を頼り、FBIの手から逃れようと、無実を訴えようと奔走する・・。
色々ご都合主義の部分もあるが、かつての仲間達との人間関係や、
え、貴女が・・・、
とか驚きも隠され、中々に面白き作品であった。
<今とても良い人、昔は過激派だったけれど・・という人物設定が、ロバート・レッドフォードが演じると違和感ないなあと思った作品でもある>
<2013年10月5日 劇場にて鑑賞>