コンプライアンス 服従の心理のレビュー・感想・評価
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人間は権力者に弱い・・・これは何ハラ?
警察という権力の言葉につい従順に従ってしまう一般市民の姿。サンドラ(ダウド)は警察と名乗る男の言葉に従い、ベッキー(ウォーカー)を裸にして盗んだ金が無いか調べあげる。無実であるベッキーも疑いを晴らそうと従ってしまう。やがて男の要求はエスカレートしていって、次々と従業員やらサンドラの婚約者も呼んでベッキーに対して恥ずかしい検査を強要する。 性的ないたずらは男を快感に導き、さらに恥ずかしい強要を。
権力者の言葉に弱い庶民の辛さ。おかしいとは思いつつもつい従ってしまう人間の心理を突いた作品だ。映像は犯人の変態ぶりをも交互に映し出すのだが、何が楽しみで変態チックな要求をするのかわからない。しかし実際にあった事件。70件以上も同じような内容が繰り返されたようだ。いたずら電話に注意・・・オレオレ詐欺にも似たような・・・“法令遵守”というコンプライアンス。電話だけでも人間を動かすことはできるのだと空恐ろしくなる内容でもあった。
ストリップサーチいたずら電話詐欺
なんだこの映画アホしかおらんのか自分の頭で考えろや!って思うけど実際に起きた事件なんだよなぁ。私が店長だったら最初の電話の時点でエリアマネージャーか警察署に電話して終わりだと思うんだけど洗脳されるもんなんかな
実話だと犯人は捕まっていないけれどもベッキーは裁判には勝ったそうです。犯人もクズだけど一本の電話に何も不信感を持たない周りのノータリン店長&従業員にイライラする胸糞映画。(若者バイトが一番マトモ)胸糞好きには好んで貰えると思うけどずっと観てるとファストフード食べに行きたくなる。
普通どんだけ忙しくとも警官のひとりくらい寄越すだろうとか、電話一本で素人に勝手に身体検査させるもんなんかとか、乳首の形はどうとか訊く訳無いだろとか、権力に対して敬意を見せなかったからって警察からお仕置き()する訳ないだろとか、私みたいな安全地帯から眺めてる第三者は思う。
私が店長だったら先ず警察官個人から直接電話きてぺらぺら喋られる時点で怪しいと思うし念の為自社エリアマネージャーか警察官に所属署訊いてそこに確認するし、私が被害者だったら自分は絶対無罪って自信あるんだから自分から無罪主張する為に恥をカキ捨て出頭しようと思うんだけど間違ってるんかな
元ネタてか実際に起きた事件はストリップサーチいたずら電話詐欺というらしいけれど、関連項目にスタンフォード監獄実験とミルグラム実験が並んでて激った!心理学では序盤に勉強する分野ではないでしょうか。スタンフォードのが個人的には耳慣れしてるしまた今度映画esを観よう(後半の展開が嫌い)
今回今作を観賞してミルグラム実験が何たるか記憶に残ったので良い経験になったと思う。ストリップサーチ詐欺は流石に突っ込みどころあるやろ〜って思ったけどスタンフォード実験は私でも性格変わるんだろうなぁと思ったし人間って怖いですよ、簡単に自分見失うんですから。
現実だと偽警察に示唆されたとはいえ被害者女性に性的暴行を行った店長彼氏だけが執行猶予付きの実刑判決を受けたそうです。劇中では「わいせつな行為」を行った表現をしてますが、実際には「みだらな行為」を行ったのではないかという記事を見掛けました。そこまで従順になるものか?理性を保てない?
店長「警察が(電話で)言ってるんだから嘘なわけ無い!」←アホ
副店長「何かおかしい」←マトモ
バイト女「面倒事に巻き込むな忙しい」←わかる
バイト男「これは不当捜査」←マトモ
店長彼氏「おかしい……けどこれも捜査だから(性的暴行)」←クズ
業者「おかしい上の者に確認しろ」←大正義
「いやいやこの犯人が悪趣味なんじゃなくて
脚本家や監督が悪趣味なんじゃん」
警察を装い、窃盗の嫌疑をかけた店員に対して電話でその上司・同僚に命令、服従させて服を脱がせたりエロいこと(劇中では尻を叩く以上の行為は描写されていないが、その後の心理描写からお察しください的な)をして身体中調べさせるという悪趣味な嫌がらせで、無実の店員だけでなくその捜査(?)協力者(=上司・同僚)へもトラウマを植え付ける犯人。
あまりにも嫌な感じなのでこれを30分観る毎にMr.ビーン カンヌで大迷惑?!を30分観て笑うという緩衝材が必要だった。お陰でMr.ビーンがやけに面白く感じられ、評価が上がってしまう程。
キャシー・ベイツっぽい雰囲気の主演女優(=店長)は名優っぽいがどうしても好きにはなれない表情の持ち主(実はよく知ってるベテラン女優なんだけど)。嫌疑をかけられる小娘もブスなだけではなく表情の演技も汚ない。おまけに犯人の手口や台詞も悪趣味と何もかもがダメ。こういう映画には「あの俳優の演技だけは良かった」あるいは「エンディングの音楽だけは良かった」ぐらいは欲しいところ。もうこうなったら「あのシーンで映ってる鍋の取っ手のデザインが良かった」だけでもいい。それすらない。
ドキュメンタリ番組の豪華版
実話ベースのため物語に対する「批評」は困難であるが、そもそも映画化する意義は何だろうか、と感じてしまう作品。
「服従の心理」という副題からして、巧妙な話術・知的な犯人像を期待しがちだが、そのようなサスペンス要因は皆無で、淡々と進む事実の「再現」は静けささえ覚えさせる。
追体験など出来る題材ではないだろうから、終始「そんな馬鹿な」とスクリーンと観客席との完全になる分断を実感せざるを得ない。
しかし、ほんの短いニュースに違いない事件を、ほぼ時間尺通りの映像とするのは、いっそう好奇心を駆り立てるし、こんな「何の変哲もない犯人の何の変哲もない言葉」だけで堕ちる可能性があるという事実こそ、興味深いのかも知れないと振り返る。
飽くまでも当事者と第三者との間には大きな溝がある。
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