「良かった!」言の葉の庭 totomoさんの映画レビュー(感想・評価)
良かった!
私は今まで新海誠監督で見た作品は「秒速5センチメートル」「星を追うこども」この2作品ですが、正直どちらも微妙でした。
作画は綺麗で素晴らしいのですが、基本的に内容がすごく微妙で、この監督は自分には合わないんだなぁと感じていました。
特に「秒色5センチメートル」は評価が高いものの個人的に脚本が苦手です。
なので、今回の「言の葉の庭」も正直期待せずに鑑賞しました。
いや~良い意味で今作は裏切られました。
45分という短い鑑賞時間でしたが、普通の映画並な時間を感じさせるぐらい長く感じまいした。
おもしろくなくて時間が長く感じられるのではなく、その逆というのも珍しいです。
まず文句の付けようのない作画。
この監督の作品は本当神秘的で独自の色合いのある作画が特徴ですが、この映画もやっぱり綺麗。
特に雨の描写は本当に素晴らしいの一言に限ります。
いろんな雨の描写を練習した、とどこかで拝見しましたが、その成果があると思います。
実写に近いようで独自の色合いを合わせ、本当に綺麗な作画でした。
またキャラの絵がすごく良くなっているなぁと思いました。
今までのキャラのデザインはジブリぽかったり、う~んという感じでしたが、今作は素直に見れるキャラでした。
そして声優さんもすごく良かったです。
最近のアニメ映画は声優さんは使わず、女優さんや俳優さんを起用することが多いですが、やはりそこは本職の声優さんを起用すべきだと思っています。
その点でこういった作品はやはり声優を起用することでしまる気がします。
主役2人の演技すごく良かったです。
そして後半にかかる秦さんの「Rain」。
もうねぇヤバイですよ。
ブワーってきました。
こういう演出は大好物です(笑)
秦さんの透き通る声で切ないメロディー。
主役2人を感じさせる歌詞。
エンドロール、そしてその後の描写まで本当に合っている曲だなぁと思いました。
期待していなかった、ということもありますが素直に観て良かった、と感じる映画です。
観る前は「悲恋」なのかなぁと思っていましたが、最後まで観るとそんなことも無いと思います。
私個人としてはハッピーエンドだと感じました。
ぜひこの映像美を劇場で感じてもらいたいです。