「青春ゾンビ映画の傑作」デッドガール オパーリンさんの映画レビュー(感想・評価)
青春ゾンビ映画の傑作
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スクールカースト最下層の主人達。
彼等の絶望感の描写が丁寧。
くすぶってる彼等が見つけた、
鎖につながれた女ゾンビ。
パッケージの文書では、
死者の陵辱は倫理的にオッケーか?
という議論が前面に押し出されている様に感じるが、
実際のポイントはそっちではなく、
腐りに繋がれた女ゾンビが絶望感に苛まれる少年達そのものを投影し、同時に彼等に与えられた一筋の希望もまたゾンビである、という点だと思う。
しょうもない現実をリセットしたいという願望がゾンビ映画ファンの内面にある、というのはよく言われていることであるが、
本作はそれに止まらず、ゾンビに主人公を投影することで、ゾンビがより多義的な役割を持って機能している点で、並のゾンビ映画から一歩抜きん出ている。
これほどまでに切なく美しいゾンビ映画を観たのは初めてである。
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