「いまどき珍しいくらいに渋いB級アクション」PARKER パーカー よねさんの映画レビュー(感想・評価)
いまどき珍しいくらいに渋いB級アクション
昔気質の強盗パーカーは恋人の父親が手引した寄せ集めの強盗団のリーダーとして遊園地事務所を襲撃し成功するが、せしめた100万ドルを次の仕事の軍資金にしたい仲間達はあくまで折半を主張するパーカーを銃撃し逃亡。辛うじて一命を取りとめたパーカーは自分の取り分20万ドルを取り返すべく動き始めるが、ある組織がパーカーを始末すべく刺客を送り込んでくる。
メル・ギブソン主演の『ペイバック』と同じく、ハードボイルドノベル「悪党パーカー」シリーズの一編が原作。『ペイバック』はメル・ギブソンの狂気を帯びた眼差しが恐ろしくリアルでしたが、ジェイソン・ステイサムはいつもの感じ、すなわちむさくるしいブルーカラーな感で演じているのが好印象。監督が『愛と青春の旅立ち』のテイラー・ハックフォードゆえ作品トーンは今時珍しい渋い演出で、70年代に日曜洋画劇場で散々観たような埃っぽいB級アクションに仕上がっています。ジェニファー・ロペスが、母親と同居している不動産屋の営業担当という地味なヒロインを意外にも軽快に演じていて好印象です。
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