劇場公開日 2013年4月20日

「霧島Tシャツ」ハナ 奇跡の46日間 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0霧島Tシャツ

2021年8月25日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

笑える

幸せ

1991年に日本で開かれた卓球の世界選手権にて、韓国と北朝鮮が統一チームとして参加した実話を元にした、日本オールロケと言っても過言ではない、ほぼ千葉が舞台の韓国映画。
国の方針で突如決められた朝鮮統一チームでの参加。
互いの文化や慣習の違いから、何かあると対立してしまう両国の選手たちだったが、練習が始まり共に時間を過ごしていく中で次第に打ち解けていく。
韓国のエース、ヒョン・ジョンファはライバルである北朝鮮のリ・プニとダブルスのペアを組み、打倒王者中国を胸に大会に臨む。

韓国映画らしいとても良い映画でした。
卓球を通した異文化理解、軍事境界線はネット。
普段は敵の隣国とも同じ民族同士でコートに立つ。
ダブルスというのが肝ですね。
選手や監督など個性的で魅力的な役を演じた役者さんたちの表情が良い。
立ちはだかる壁にも立ち向かえるとこちらが笑顔になれる。
ひと大会のみの恋や友情であるのが実に切なくて、ラストシーンは号泣必須でした。

肝心の卓球は正直違和感だらけで、世界大会なのに上回転ばかりだったり、カットマンのような特徴のある選手がいなかったり、ラリーでボールが高く上がりすぎだったり、そもそもどういう基準で大会への参加国が決まっているのか分からなかったりと、ツッコミまくりでしたが、数ヶ月練習してここまでできるのは流石役者です。
あと気になったのは、日本をdisりすぎな点と中国を悪く描きすぎな点。
日本は今でこそ中国にも打ち勝つ力があるものの、当時は強豪ではなかったんだと思いながらも、韓国のアナウンサーが少しdisりすぎなように感じた。
中国も不正ラバー問題など国家ぐるみ故の汚点はあるかもしれないが、流石に悪く描きすぎだなと。
南北朝鮮問題だけでなく、東アジア、世界とみんなが分かり合える社会になれば良いですね。

ちなみに1番好きなキャラクターは韓国の“コーチ”です(笑)

唐揚げ