「何が言いたいのかサッパリわからない」楽隊のうさぎ ヤマネコウサギさんの映画レビュー(感想・評価)
何が言いたいのかサッパリわからない
最後まで見ても結局何が言いたい映画なのかがサッパリわからない映画だった。『スイングガールズ』のように登場人物達の演奏が上達していくサクセスストーリーでもないし(実際に彼女たちは撮影過程で上手くなっていったのだし),『桜の園』のように思春期の女性たちの淡い心の移ろいを描いた学園モノでもないし,ましてや(まさかそれを狙ったのでもないだろうが)イラン映画のように子供たちの素人っぽい演技で見るものの共感を得ようと思ったのでもないだろうに,要するに,最後までスタッフもキャストも「何を訴えたい」のかがまったく見えてこない映画だと思う。その意味では,たとえプロが製作した映画だとしてもお金を取れるレベルの映画にはなっていない(東京国際映画祭に堂々と出品したというのも厚顔無恥としか言いようがないが)。無料で自主上映して「見てください」と皆さんにお願いするレベルの映画だと思う。
イラン映画の素人っぽさは「ちゃんと演技」を(監督がさせて)いるから見るものの共感を得られるのであって「ただの素人」をただそこに立たせて(セリフを)棒読みさせているいるだけのこの監督さん,個人的には何の関係もない方だが(失礼ながら)まったくの「無能」としか私には思えないのだが。
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