「まじで!?」クロユリ団地 みっちょさんの映画レビュー(感想・評価)
まじで!?
基本的には面白かったと思います。
孤独死問題や介護、過失による呵責や止まった時間トリックなど
見どころは多く、プロット的には面白いものが確かにあったと思います。
ただ、前半は面白かったんだけど 後半グダグダな気がしました。
じいさんの件や実は家族がすでにいなかったという
真実が明かされていくまでは面白かったです。
全体にちょこちょこ感じる違和感が伏線になって
つながっていく感じは見ていて気持ちよかった。
ただ、前半ゆったりと長回しの尺をとって恐怖を魅せていたわりに
後半、ミノルとの攻防は退屈極まりない会話劇で
そっちはもう完全に息切れというか、パワーダウン。
水面反射の光とかしょぼい特撮と相まって安いテレビドラマや学生フィルムを見ている気分でした。
他にも気になるところもいっぱいあるのだが…
個人的に一番納得出来ないのは、
なんでタイトル、舞台が団地なのにソレを活かさないのだろうか?
クラスメイトに噂話させるくらいなら
団地住民とのコミュニケーションによる恐怖とかが欲しかった。
ミノル君が死んだ事件がタブーになっていて、団地住民に違和感を感じたりとか
引っ越す人が多いとか、死亡事故とか新聞で情報得るなんて楽はちょっと
拍子抜け。タイトルも団地って言ってるのに団地関係無いじゃん。
あと、孤独死の問題は介護学校でもっと会話に織り込むべきでしょ?
何警察の一言で済ましちゃってるの?
彼氏も中途半端でもっと恋愛的などろどろがあっても良かったと思う
ミノルと動けない彼女は関係ないし、まだ死んで無い彼女がなんで霊として?
同時刻にお父さんに殺されているとか、なんか、ちゃんと理由を描いて欲しかった。
彼氏の結末にしても愛で生かされるか愛で殺されるとか
前半に尺をとったために後半が随分おざなりに感じましたよ。
除霊師要らないし。
最後、凄い納得出来ない半端な形で終わってスタッフロールが流れ
最後に何かあるのかな?って思ったら何もなくて。
劇場内から まじで? って声が漏れてたのを聞こえて
自分も同じ思いでした。