「ジェシカ・チャステインを見つめる」ゼロ・ダーク・サーティ えふいーねこさんの映画レビュー(感想・評価)
ジェシカ・チャステインを見つめる
楽しめるという作品ではないけどテーマ、映像、俳優陣、どこ取っても見どころしかない。
劇場公開時には見逃していて、レンタルと配信、今回のBS10での放送(日曜の朝から観る映画じゃない…)で3回目。
記憶よりずっと早く、そして長く問題の拷問尋問シーンが続いて、リタイアしそうになりましたが(くどいようですが日曜の午前から昼またぎで)なんとか最後まで鑑賞。
8割がノンフィクションを元にしているという事で、この事実と事象を経て今の世界がどうなってるか、と思いを馳せると絶望しかないです。
が、奇妙に笑えてしまう場面もあり、観るたびに「なんか見たことある人」が増えていく映画でもあります、海外ドラマで見た顔がたくさんいる。
マーク・ストロング様の名台詞「殺す相手を見つけるのが君らの仕事だ!」が毎度、ヒドくて笑う…いや笑えないけど。
ドラマ版「高慢と偏見」のヒロインが全く違う感じで出てたり、今回みつけたのはゲーム・オブ・スローンズのスタニス・バラシオン役の人でした。権力持ってるヤツのなんともしれん嫌~な感じ出まくりで流石、のちに弟を呪殺する王様になる人。
クリス・プラットも出てますね、普通にカッコいい兵士役。
いよいよビンラディン殺害に向かう軍用ヘリの中で、司令官が「墜落の経験がある者は?」と聞いたら隊員の7割がたがハーイ、と手をあげた場面でもちょっと笑ってしまいました…。
そしてジェシカ・チャステイン、観るたび不思議な顔だなーと。鼻はゆがんでるしカナツボマナコという感じ(失礼)なのに、総合的には美人にしか見えない、目が離せない。逆に、パーツ全部キレイなのに総合的にはなぜかいまいちという人もいますんでヒトの顔って不思議だ。
そんな、目の離せない顔のジェシカ/マヤが最後に流す涙。圧巻でした。
達成と虚無、あとに残ったのはなに?
楽ではない、観たあとは沈む、でも必見の一本。