「世界が変わって見えてくる」ゼロ・ダーク・サーティ kzさんの映画レビュー(感想・評価)
世界が変わって見えてくる
ビンラディン殺害まで何があったのか、それを知るためにこの映画を見る必要がある。テロ首謀者とされるビンラディンを見つけ、殺すことにより、CIA、つまりアメリカは次々と起こるテロ事件を終わらせたかったはずなのだが、それはテロ事件への報復としての「殺害」といった形に見えてしまう。テロを終わらせたいはずがテロ集団への復讐、そしてテロを行う奴らへの憎悪、それは憎しみの連鎖でもあるのではと思わせられる。ぼんやりと知っていたオサマビンラディン殺害事件をこの映画を見ることで、その意味するものについて見る者に様々な感情を引き起こす。テロ首謀者ビンラディン殺した後に見えてくるものは何か?それを観客一人ひとりにつきつけてくる。2度、3度と見たくなる映画ではない。しかし、見た後では自分を取り巻く世界が必ず変わって見えてくるはずである。必見の映画。
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