狼たちのノクターン 夜想曲のレビュー・感想・評価
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最愛の妻が自殺したことを受け入れられず、執拗に仕事に打ち込み娘や同...
最愛の妻が自殺したことを受け入れられず、執拗に仕事に打ち込み娘や同僚に見放された刑事ラム。20年の刑期を終え出所し、調律師として働く元強かん殺人犯ウォン。ウォンは訪問先で著名な指揮者ツイの娘シューと自分が殺した少女が瓜二つであることに驚き、シューを遠巻きに監視するようになるが、彼女が異常な執着心に取り憑かれた父に虐待されていることを知って怒りを募らせる。ある日ツイが焼死体で発見され、事件を担当することになったラム達の捜査線上に容疑者として浮かび上がるウォン。ラムはウォンの過去を知る人間に聞き込みを続けるうちにウォンの意外な過去が少しずつ明らかになっていく。
パンツ一丁の屈強な男達が風呂場で殴り合う異常なテンションで幕を開ける本作、サイコスリラーからジワジワと先が読めない展開に突入し、最終的に「真実を明らかにすることで救われない命がそこにあっても、それを暴くのが正義か?」というとてつもなく重いテーマが炙り出される。謎の男ウォンを一切台詞なしで演じるニック・チョンが圧巻。劇中で何度も繰り返し流れるショパンのノクターン第13番が印象的に響く静かなドラマなのでこの邦題は見事です。
面白かった
冒頭のバイオレンス描写に度肝を抜かれ、これはとんでもない傑作だとワクワクしたのだが、バイオレンスのすごいのはそこだけだった。
物語はストーカーのミステリーで、サスペンスだったのだが、実は変態ストーカーでもなんでもないきれいなオチで、ちょっとがっかりした。きれいにまとまりすぎている感じも好みじゃなかった。
しかし、「自分の子供の成長を近くで見ることの幸せ」について刑事に説くところなどは非常に心にしみる表現で、他人事ではなかった。
期待したのとは違ったけど、見やすくて面白い映画だった。
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