「設定は面白いが、ストーリーはダサオ」ぼくが処刑される未来 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
設定は面白いが、ストーリーはダサオ
『マイノリティ・リポート』にも似た未来設定だけは面白い。2012年の25年後だから2037年という未来の日本に移送させられた浅尾幸雄(福士蒼汰)。気が弱く、他人に無関心だった幸雄は警察の取調室で尋問されていたが、5人の人間を殺した罪で裁かれるという。
巨大UFOのような量子コンピュータ“アマテラス”に監視・支配されていた世で、犯罪発生率も激減し、死刑制度が廃止されてはいるものの過去の人間を連れてきて未然に犯罪を防ぐための公開処刑は合法化されている。遺族による復讐ともとれるが、過去の人間を抹消して犯罪をなくせば遺族そのものがなくなるのでは?という矛盾もあるけど、なぜか納得させられてしまいそうになる。
そして幸雄の犯罪は同姓同名の人物によるものであり、冤罪だったという事実。無罪を証明しなければ3日後には公開処刑という恐ろしさ。そして、弁護士紗和子の冤罪に対する憎しみも無罪を勝ち取ったことの失敗や、絶対神であるアマテラスによって封じ込められているようだ。同じく冤罪によって遺族となってしまったライズマンというハッカーが仲間となってくれるのだが・・・
小西博之の凶悪顔もよかったし、コンピュータによる監視社会や犯罪者を確定するシステムの恐ろしさなど、設定は面白かった。ただ、無罪を証明するという展開がお粗末すぎた。これじゃ証明になってない・・・という残念な終盤。同じ人間が存在するというタイムパラドックスだって不自然すぎる。しかし、ラストのエピソードはなかなか良かった・・・って、どっちやねん!
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