「某副保安官がいい!」フッテージ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
某副保安官がいい!
協力しますよ!すぐ調べます!サインも下さいね♪と従順な副保安官(ジェームズ・ランソン)。“某”副保安官と呼ばれるのも嬉しいらしく、こっそり警察力を使って助手気どり。しかし、エリクソン・オズワルトの一家には次々と不吉なことが起こっていたのだ。まずは12歳の長男が睡眠障害が再発し、夜中に段ボールの中から発作を起こして見つかる。多分ここが一番怖いシーンだった。さらに妹のアシュリーは家族が首吊りした中で失踪してしまった少女に憑りつかれてしまったのだ。そして壁に失踪したステファニーの絵を描いちゃったり・・・
とにかく、家族に内緒で事件現場に引っ越したエリクソンが悪い!そんな不気味な格安物件なら、一人で引っ越してください!と言いたくなりました。途中まではホラー映画であることを忘れ、未解決事件を取材する作家の姿を見ているうちに、普通のサスペンスかと思い込んでしまった。そのおかげで子供たちの亡霊が出てきたときに、「あ、やっぱりそっちか~」と軽く騙された感じがして心地よかったのですよ。
コダックのスーパー8とか、編集法をネットで検索とか、パソコンの達人みたいに使いこなしていた主人公も面白かったし、大学教授ジョナスによってバビロニア時代の子供を霊界に引きずり込むバグールという怪物の存在なんかも面白い。ただ、このオカルト的な部分はツッコミが足りず、ますます不気味な様相を呈してくる。
終盤になってなんとなくプロットが見えてきたけど、また元の豪邸に引っ越したときに副保安官からの電話・・・「連鎖に加わっちゃいましたよ!」と気の遠くなるような言葉。イーサン・ホークは体で演技するのは上手いけど、顔芸が苦手っぽい。まぁ、自分の子どもに殺される結末なんだから、ある意味幸せなホラーだったのかも・・・副保安官の電話でエンディングを迎えるほうがスッキリして良かったと思う。