恐怖ノ黒電話のレビュー・感想・評価
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タイトルは、原題のほうがいい感じ
過去のイカれた女からの電話がかかってくる、しかも古い黒電話で。この設定は、なかなかおもしろい。過去と未来の世界が並立していて、体は物理的に移動できない制約はあるらしい。イカれた女は、なぜか黒電話を通して未来のメアリーを脅すことができる。 タイムトラベルができれば、科学技術の進んだ未来が圧倒的に有利になるけれども、できないとなると過去の方が有利になる。なぜなら、過去の世界にとって未来はいくらでも改変できる。早い話が、ある人間を殺してしまえば、その人間は未来に存在できなくなるから。 これは、恐怖だよね。過去の人間の方が圧倒的アドバンテージになる。 この映画は、もっと面白くできたんじゃないかな。ローズとメアリー一家との因縁が途中で明らかになるとか、黒電話が未来につながることになった出来事とか。DVの元夫は登場させずに、ローズとメアリーの関係に絞ったらもっと怖かったと思う。
タイムパラドクス・ホラー
同じアパートに住むジョージ(ルイス・ガスマン)から色々と情報をもらいながら、過去の住人について尋ねるメアリー。元夫のスティーヴンからのストーキングにも怯えてはいたが、大学講師のジョンと知り合い、何かと助けてくれるようになった。
過去の女ローズはボビーという男に求婚されつつも、自分の元を去ろうとしてることなどを相談し、次第にメアリーを親友と思うようになっていた。しかし、徐々にローズのことを鬱陶しく思うようになり冷たくするメアリー。ジョンの忠告もあり、ローズとの電話友達を断ち切ろうとしたのだ。そしてローズが現在どうなっているのかをも知ろうとするが、福祉局ではよくわからず、ジョージに確かめてみると、1979年にはローズはボビーに去られ、失意の末、自殺したと教えられる・・・
過去のローズが自分の指を切断して手紙とともに庭に埋めたものをメアリーに掘り起こさせたり、おしゃべり男を見つけたと言い、ジョージを殺害し、メアリーの部屋=ローズが移り住んだ部屋の壁に埋めたりした。ジョージが住んでる部屋を訪れると、そこには次の住人がすんでいた!驚き・・・ローズが実行することにより、未来=現在が徐々に変わっていくのだ!
ジョンとの仲が急発展し、新たな生活が始まると思ったが、彼の存在をうとましく感じた過去のローズは、1979年に子どもだったジョンを殺してしまうのだ。ジョンの両親を訪ねたところ、30年も前に死んだと告げられる・・・
さらに1979年のメアリーにも近づいたローズ。幼いメアリーに大やけどを負わせると、現在のメアリーに大やけどのケロイド状の皮膚が浮かび上がってくるのだ・・・それを電話で実況するきちがいじみたローズ。なんとか反撃をしたいとメアリーは過去のニュースを調べ上げ、ボーリング場の火災で17人が死亡という記事を利用する。ところが運悪くローズはそこに行けず、メアリー自身にも魔の手を忍ばせてくるのだった。しかも現在において・・・メアリーとジョンは推定30代。ローズは70歳くらいになってるのだ。
SFの定番タイムパラドクスをホラー映画にする手法はお見事でした。孤独で大人しい性格、しかも自殺したはずのローズが、恋人のボビーを殺し、ジョージもジョンも殺し、極端に悪魔的な性格に変貌を遂げていく恐ろしさ。しかも電話口だけでしか表現していないところが面白い(最後にはチラッと凶悪ぶりな姿を見せるが、まるで『ミザリー』のよう)。
ただ、残念なのは、1979年の時系列が現在の時系列と同時進行なのかどうかよくわからない点。幼いメアリーが大やけどを負ってからすぐにまたローズの傍にいたからだ。また、携帯電話も持っているんだから、母親にはそちらを教えておけばいいのに・・・とも。ローズだけを恐怖の対象にしておけばいいのに、扱いにくい狂ったようなストーカー元夫も最後に登場させ、メアリーが殺してしまうことも(描かれてはいないが)。
黒電話が鳴る…!
不幸な結婚が破綻し引っ越してきたアパート、備え付けの黒電話が鳴る…! なかなか面白かったです。手のうちようのない恐怖が迫るサスペンス感が良かったです。 邦題がレトロ感あるけど、2011年の英国映画です。 ラシェル・ルフェーブルのつかみどころの無いような魅力が、DV元夫に悩まされ揺れ動くメアリーの役柄にハマっていました。 ただ、メアリー、うかつ過ぎです。
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