劇場公開日 2013年6月1日

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「緑の中、歩みに寄り添って」はじまりのみち グッドラックさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0緑の中、歩みに寄り添って

2013年7月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

木下惠介監督生誕100周年記念作品。観て良かった、と思いました。
太平洋戦争末期、失意を抱いた若き日の木下監督は、体調の悪い母を疎開させるため、リヤカーをひいて峠越えします。

リヤカーをひく息子たちも大変でしょうが、ひかれる母もどれほど大変でしょう。緑の中を黙々と進める歩みに心が寄り添っていきました。
初対面で同行する、便利屋さんとの距離感がいいです。父と息子の会話にもジンときました。
ただ、あの雨傘はちょっと木下家にはそぐわない気がしました。

木下惠介監督作品から多くの映像が紹介されているのも、上手く物語とシンクロしているのと、「とにかく本物を一緒に観ようよ。初めての人も観てみてよ。」という気持ちがあふれているようで良かったです。

木下監督作で「喜びも悲しみも幾年月」は、我が家が転勤族なこともあって心に留まり続ける作品です。「楢山節考」の映像には驚きました。

グッドラック