「いろいろと詰め込みすぎ」ウルヴァリン:SAMURAI くりあさんの映画レビュー(感想・評価)
いろいろと詰め込みすぎ
3Dで鑑賞。
ちょっと話が入り組みすぎてて、誰が何をどこまで知ってて何をどうしたいのかがわかりにくい。2時間映画なら、敵、味方、主人公ぐらいが限界では。7極ぐらいがそれぞれの思惑で動くとか詰め込みすぎ。
ウルヴァリン本人がぐちぐち悩んですっきりしないのはあいつはそういう奴だから仕方ないとしても、マリコの行動原理もわからなければ、ハラダが結局どうしたいのかもわからないし、敵対者の最終目的があれなのになんであんなに冗長なことをしていたのかもわからない。
ヒーローとヒロインをすぐくっつけたがるのはアメリカ映画の悪いところ。ジーンをあれだけ引きずってるのになんでそうなる。
ビジュアルとしては、上野駅周辺は良かったと思うし、田舎ののどかな一軒家はアリだし、よくわからない様式の寺はいいとしても、なんじゃいあの最終決戦場。
紋々いれたヤクザや黒装束の忍者は立場をはっきりさせるために仕方ないとは思うが、そういまでしなきゃいけないストーリーのわかりにくさをどうにかすべきじゃないものかね。
日本観が間違ってることは構わない。
が、それらしいハラキリ、ニンジャ、ヤクザ、城、原爆、新幹線、先端科学を詰め込んだだけに見える。融合もしてなければ必然性もない。
非常に高いレベルで日本を理解して取り込んだパシフィック・リムの後なだけに、ダメさが浮きだっている。
日本人のはずのハラダが妙にカタコトな日本語をしゃべるのとか、結局どうしたかったのか。
わけのわからない展開や変節が多くていまいちのりきれない。
3Dや大画面でこそ、というシーンも内容もないので、普段映画館に来ない人がこれを目的に来るのはあんまりお勧めできないなぁ。