「へっ?! 死なないの?」欲望のバージニア とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
へっ?! 死なないの?
かなりの残虐な場面もあり。
あの黒い物体って、コールタール? えっ?動いている…(予告にも入っているシーン) えっ?でも、ひょっとして死んでないの?
それ以外にも、あの場面でも、その場面でも、この場面でも…。 えっ?死なない…。
『欲望のバージニア』という邦題はあまりあっていないような…。原題の方があっているような…。
無法地帯で人々がどう生きたかがベースになっている物語。
兄弟の、親戚のごとく付き合っていた三男の親友の死をきっかけとして、立ちあがる三男。そして村の人々。それまで権力に負けていいなりになっていた村の人々までも、三男の復讐を手助けする。そして最期のキメル場面は主役の兄弟。
残虐な場面は出てくるが、少なくとも主人公は欲望の限りに何でもありではない。己の力だけを信じて生き抜いた三兄弟の生きざま。
デハーン氏の出世作と聞いて鑑賞。
デハーン氏に関しては『プレイス・ビヨンド・ザ・パインス』『キルユアダーリン』の方が煌めいているかな?でも、注目を浴びた作として観ると感慨深い。
『デビルズノット』『アメージングスパイダーマン2』『ヴァレリアン』等、勿体ない使い方が悔しいのだが。
何よりも敵役を演じられたビアース氏が凄すぎる。
『英国王のスピーチ』で、王位を放り出しちゃった王様を演じられた方。『ハートロッカー』では殉職した誠実な隊長。そんな方がこれでもかっと言うほど憎たらしい役を演じて下さる。なので映画が引き締まる。
そしてチャスティンさん。
正直この映画だけを観ると、男の世界の中の女としていい彩りを添えていらっしゃるなあとそれだけの印象。でも『ヘルプ』『オデッセイ』『アメリカンドリーマー』『女神の見えざる手』と観ていくと、ああ、なんというカメレオンぶり。
う~ん、役者ってすごいですね。
う~ん、役者ってすごいですね。