「ドキュメンタリー映画で感動出来るなんて、信じ難いが、最高でした」シュガーマン 奇跡に愛された男 Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)
ドキュメンタリー映画で感動出来るなんて、信じ難いが、最高でした
個人的な事なのだが、私の映画友達が是非この作品を観るようにと薦めて来た。
「でも、この作品ってドキュメンタリーだよなぁ?」しかも、ロドリゲスと言うマイナーな歌手、そんな歌手の映画がどうして面白いのだろうか?
しかし、そのロドリゲスと言う人物は、知名度が無くて、何故伝説の歌手に成り得るのか?
「不思議だよなぁ~矛盾してないか?何故マイノリティの歌手の映画が出来るの?」
そこで、その矛盾を探ってみるかと、重い腰を上げ、上映最終日の映画館へと行った。
確かに、言われた通り、驚かされた!凄いパンチで顔を思いっ切り殴られた気分だった。そして、映画の後半では、自然と涙が込み上げ、泣いている自分に、更に驚かされた!
サブタイトルが「奇跡に愛された男」と有るが、なるほど、彼の人生こそは奇跡だ。
彼のこの不思議な運命を追った本作は、映画としても、とても豊かで、興味深い作品だった。
事実は小説より奇なりとは、正に彼の人生を形容する言葉だ。
しかし、観客で有る私は、彼の歩んで来た不遇の人生を観て、彼の事を想うと、何故か、苦労の人生でありながら、しかし、生きる事の素晴らしさや、生きる力が伝わって来て、何故だか終映する頃には、彼の素晴らしい魅力の虜になっていた。
奇跡の伝説のスターの所以が、やはり映画の全編から薫り出して来るのだ。
単館系映画館での上映で、また日本の何処の映画館で上映されるかは解らないが、もしも、あなたの家の近隣の映画館で上映する事が有ったなら、是非観て貰いたい作品だと私も友人同様みんなにお薦めしたい。
映画館では、上映終了後、彼のCDの販売はしていないのか?と、映画を観終わった人達が、口々に映画館の係員に聞いていた。
私も、CDを購入したかったが、残念だが購入出来なかった。
映画の中で紹介される彼の作曲した歌は、力強いメッセージで、人々の心をわし掴みするパワーに溢れていた。
この作品が、確かに数々の映画祭に於いて多くの賞を受賞していた事にも納得した。
私の長い映画人生の中でも、ドラマでもない、ドキュメンタリー映画で感動すると言う経験は、正にこれも奇跡の一つだった。
アメリカでも、口コミで上映館が拡大し、ロングラン上映していると言うのも頷ける。
上映されていなければ、是非DVDが出てからでも遅くはないので、是非この感動を観て欲しい!