「このオペラには、所謂、魔女が登場するが、ジプシーを魔女と訳す場合も...」METライブビューイング2012-13 ワーグナー《パルシファル》 マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
このオペラには、所謂、魔女が登場するが、ジプシーを魔女と訳す場合も...
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このオペラには、所謂、魔女が登場するが、ジプシーを魔女と訳す場合もあある。ジプシーが差別用語の所以の一つだと思う。
哲学的なオペラで、色々な解釈が出来ると思ったが、僕の解釈はパルシファルよりもクンドリが主人公に感じた。演出家が仏教的要素も盛り込んだと言っていることから、クンドリが輪廻転生をしていると思った。勿論、クンドリは異教徒になるので、結末は予想した通り。その後、クンドリがどうなったかはわからないが、ワグナーの生まれ変わりみたいなシュトラウスの『ツァラトゥストラはかく語りき』に受け継がれ、2001年宇宙の旅の輪廻転生に繋がっていると感じた。クンドリが輪廻転生すると僕は感じた。
クリングゾルが新しく快楽の園(?)を作って、反乱を起こす訳だが、女性達を抱えて、所謂、酒とバラの日々を想像させて、不道徳感を強調しているのだろうが、僕はヒエロニムボスの快楽の園を想像して、女性中心の世界の構築で、そちらのほうが理想なのかなぁって思った。
クリングゾルの城へパルシファルが乗り込んで、6人の女性の合唱と掛け合いを演じるが、不協和音と正当なオペラの掛け合いで素晴らしいと思った。
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