劇場公開日 2013年9月13日

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「オリジナルに忠実でありながらも、キャラクターの外見的な設定と、舞台の置き換えが素晴らしくてあきない。」許されざる者 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0オリジナルに忠実でありながらも、キャラクターの外見的な設定と、舞台の置き換えが素晴らしくてあきない。

2014年11月24日
PCから投稿

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この作品の元は、イーストウッド氏の監督としての出世作。
オリジナルは大好きで、何度も見ていて、先日もテレビで放送していたので、また見てしまった。
何度見てもあきない素晴らしい作品で、個人的には、生涯でもベスト10には入る映画です。(あまりにもベタなので、レビュー等は書いていない)
それを日本でリメイクするというので、それだけでうれしくなって見に行った。
予想では、オリジナルがあまりにも素晴らしい作品なので、ここがダメ、あそこがダメ、ということになって、結局つまらなかった、ということになるだろうと思ったが、それでもいいと思っていた。
でも、予想に反してすごく面白かった。
ストーリーや台詞は、設定の説明的な部分の他は、内容的にほぼ同じで、バカ正直なくらい変えていない。
演出的なところも、ちょっとだけ違うけれどもほぼ同じで、期待を裏切らない。
それではオリジナルには勝てないからつまらないのか?というとそうでもない。
違うのは、キャラクターの外面的な設定と舞台設定なのだけれども、これは比べれば、比べるほど、面白くなってくる。
舞台が、開拓時代のアメリカ西部→明治初期の北海道
主人公のマニ―やネッドが、昔のならず者→旧幕府軍の残党
キッドが、近眼のカウボーイ→アイヌと和人の混血の若者
こんな感じで、置き換えがすごくうまくて、味があり、興味深い。
特にイングリッシュ・ボブのくだりは最高だった。
イギリスが長州藩になっていたのには思わずうなった。
それから、武器をさしだすところが、小銃が小刀になっていたのもすごい。
最後の銃身のひん曲った拳銃が、折れ曲がった刀になっていたのには笑った。
こんな感じで、何度も見ていて、細かいところまでつい比べてしまう人には、キャラクターの外面的な設定や、舞台設定等を比べると面白くなるようになっていて、この映画で初めて見る人には、オリジナルに忠実なストーリーや演出で、名作テイストが味わえるようになっていました。(昔一度だけ見た、という人はつまらないかも・・・?)
ただ、最後の酒場でのガンファイトの置き換えと、結びでオリジナルのテーマを少しはずしたような感じになっていたのが残念だったけど、全体的にはかなり成功しているリメイク作品だと思います。

Push6700