「十兵衛の強さを見せるための壮大なフリ?」許されざる者 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)
十兵衛の強さを見せるための壮大なフリ?
好きな監督が「許されざる者」を日本版として撮る
と言うのだから楽しみで仕方なかった。
元々は黒澤明監督の「用心棒」だから帰って来たと言う
感じだろうか?
とてもワクワクしてたのだけど、
結果としては物足りない感じがある。
ストーリーの展開としてはイーストウッド版とほぼ同じ
だと思うのだけど、
圧倒的にキャラが負けている気はしました。
柳楽優弥さんは魅力的なキャラで一番感情が分かりやすいのだけど、
主人公の十兵衛がよく分からない。
決断力の無さが
周りを窮地に陥れてる気がしてならなかった。
ジーンハックマンに対する佐藤浩一さんのキャラも
自分の中の正義はあるけど、
何がしたいのかはよく分からず
狂人にもなりきれない中途半端なボスという感じで、
話の途中からは、
なるほど十兵衛の強さを見せるための壮大なフリ映画なんだと思ってたら最後の戦いも、
こんな物かと言う印象だった。
ただ未開拓の北海道の寒々しく重たい空気感が漂ってて
演出自体はやっぱり好きだと思いました。
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