「“渾身”=“全身”という意味」渾身 KON-SHIN akkoさんの映画レビュー(感想・評価)
“渾身”=“全身”という意味
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隠岐の島の古典相撲という舞台の中で、様々な事情を抱えたひとりの青年が島中の人達の誇りとなるまでを描いています。
頭(言葉)ではなく、まさに“全身”を使ってただひたすらに真っ直ぐにぶつかり、最後には島中の人達の全身を使った応援(撒かれる塩の量がそれを表していると思いました。)を受け、島を、家族をひとつにする姿は、“多くを語らず背中で魅せる真の男らしさ”とはこういうものだ!と教えられた気がしました。
飾らない、等身大の不器用な青年・英明を演じた青柳翔さん、
古きよき時代の良妻賢母を体現したような多美ちゃんを演じた伊藤歩さん、
素晴らしかったと思います。
最後に、島のみんなに愛されて育てられている“琴世ちゃん”の素直で元気なところが、田舎暮らしの本当の“豊かさ”を感じさせてくれた気がしました。
古典相撲のしきたりなど、日本の伝統文化に触れられるのと同時に、
現代の都会の人々が忘れかけている“絆”の温かみを思い出させてくれる
素敵な映画だと思います。
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