「ダメキャラ多すぎ笑」清須会議 MAPLEさんの映画レビュー(感想・評価)
ダメキャラ多すぎ笑
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登場人物のキャラが立っていて、思惑の交錯が面白い。秀吉役は大泉洋にはまりすぎている。泥臭いけど成り上がりだからこそわかる下々への労いを通して下々まで味方につけたり、調子の良さと口のうまさ、妻の多大なる貢献に支えられて、野心をものにする周到さ。お調子者!セコい!でも圧巻!
それを許してしまう、隙だらけな信長の血族子孫。
信長の妹、お市は兄と息子を討たれたため、秀吉への憎しみが未だ消えない。秀吉に天下を取られるくらいなら、くっさくて女心の理解もデリカシーもない柴田勝家に嫁いだ方がマシと考えるほど。
信長の弟、三十郎信包は天下に興味はなく、舶来品に囲まれて優美に暮らす曲者。秀吉からの贈り物を一応受け取る。
信長の長男、信忠は本能寺の変で明智光秀と戦い自害。
信長の三男、信孝は信長ほどの器はなし。信長の妾の子なため次男なのに三男扱い。深いところから発声する割に威勢はイマイチ。
信長の次男、信雄はうつけ。フォレストガンプみたいで旗取りの場面は笑える。
織田家、大丈夫?!
結局、柴田勝家と羽柴秀吉と丹波秀長と池田恒興(遅刻の滝川一益のかわり)の狙いがぶつかり合い、信長の孫である信忠の息子、三法師に跡取りは決まる。池田常興役の佐藤浩市のどっちつかずな演技も、秀吉のもとで暗躍する黒田官兵衛役の寺島進の醸し出す雰囲気も、織田家へ使える気持ちが深い浅野忠信も、とても印象深かった。
最後に笑った松姫のお歯黒笑顔がこわいこわい。武田信玄の娘ゆえ、信忠の嫁としての織田家どうこうよりも、武田の血を絶やさぬように、三法師をあえて見せて仕掛けた松姫が一番の腹黒。剛力彩芽がとっても似合っていた。
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