スケッチ・オブ・ミャークのレビュー・感想・評価
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今生きていることの唄
なんだこれは。心洗われる。沖縄宮古島の熟女老女の歌声、ナマ声、身近なカミサマへの願いとしての歌、過酷な生活の励ましとしての歌、 歌い踊る祭りには「生きることは悲しみや苦しみに満ちているけれど、何があろうとこの人生を楽しもうという思いが込められている」と。 カミサマはわたしたちの生活から遠くなってしまったよ、神を騙る変な人はいるけど‥ いいや、「いつでもカミサマはいらっしゃる」と、おばあ。おばあの顔に刻まれた皺がかたく深い、皺の中に埋もれた瞳が童女のようだよ。 人間がつらくなったときに聴き眺めたいフィルム。生きて老いることのかなしみ、たくましさが音声振動して肌に染み込んでくる。
文化
義理の伯父が宮古島出身でした。宮古島のおばあちゃんが上京した時には必ず沖縄の食事を作ってくれたので、物心ついた時には既に宮古島を知っていました。でも、島唄の存在は、後の沖縄ブームで知りました。 宮古島のおばあちゃんは、沖縄本島から戦争の時に疎開で宮古島にきたので、元々宮古島で生まれたわけではありません。沖縄では戦争で沢山の人が亡くなったり病んだりして、文化の継承も難しかったのだろうにと思います。もっと多様な文化があったんだろうに。映画で希少な文化を鑑賞するだけでなく、継承できたら素晴らしいですね。
宮古島がずいぶん変わって悲しい
仲間由紀恵は宮古島離島の伊良部島出身なんだそうです。そして、伊良部島は美人がとても多いと、宮古島のタクシーの運転手さんから聞きました。この映画を見たら、仲間由紀恵とまるっきり同じ顔の女性が出ていて心から納得しました。 沖縄本島とは異なる言葉に音楽。本島に苦しめられた歴史。沖縄の歴史と今はとても難しい。 宮古島が大好きで何回も何回も通ったけれど、何年もかかったあの長い橋ができて、それから二つ目の空港までできてしまって、島はずいぶん変わってしまったような気がする。 離島の人にとっては、病院などにすぐ行ける利点があって良いことはもちろんあるけれど。 コロナで今は行かないけれど、美しい海の中のきれいな珊瑚礁や沢山の魚を眺めて、嬉しくて一人で思わず笑ってしまう。そういう経験、もう一度だけでいいからしてみたい。 (2020.10.09)
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