赤穂浪士(1961)のレビュー・感想・評価
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重厚感ある察しが特徴的な忠臣蔵
片岡千恵蔵に月形龍之介に大川橋蔵などなど・・・。
東映オールスターキャスト夢の競演と銘打って作られただけに、出てくる役者は皆当時もしくはその当時から見て未来の大物ばかり。超豪華な顔ぶれではあるが、皆に時間を与えるためか、だれをスポットに当てたいのかわからないような映画でもある。
忠臣蔵の主演は大石内蔵助だが、出てくるのは上映開始1時間程度たった後。それまでは話の脇道にいる大物にスポットを当てまくっている。話が飛び過ぎて吉良上野介なんか忘れたころにやってくる。のめり込むには蛇足が多い作品と思う。
しかし、他の忠臣蔵と違って“良い意味で”抑揚の利いた映画でもある。淡々と進む中に「察し」の表現を多用している。そして、冗長的とも思える対峙シーンに、その重みが十分に含まれているように思う。その渋みがまた巧い。そして他の忠臣蔵と比べると観やすい部類に入ると思う。
多くのキャストにスポットを当てなきゃならなかったのかと思える蛇足感が残念ながら、時代劇に必要(少なくとも自分はそう感じている)な重厚感を、日本人特有な“察し”をもって表すことで渋みの利いた観やすい良作と、自分は思います。
お正月に観るのに最適の映画です
きら星、今風にいうなら銀河のようなオールスター総出演
超豪華なセットに衣装
60年近い昔の作品ですが美しいカラーワイドスクリーン作品です
2時間半の大作です
それでもお話がお話ですからダイジェスト的にならざるを得ません
しかも、いきなり松の廊下ではなく、丁寧に何故そうなったのかに時間を割いていますので、余計にそうなります
とはいえ、名場面はキッチリと押さえてあるので赤穂浪士を正月に楽しんだ満足感がありました
なので初めて忠臣蔵=赤穂浪士を観ようという方にもお勧めできます
片岡千恵蔵が演じる大石内蔵助は、これぞ大石内蔵助です
あの特徴ある話し方を楽しみましょう
テレビの笑点で林家木久扇師匠がモノマネしているアレです
しかし赤穂浪士
実に物語が日本人の琴線を震わせます
お正月にお酒も入って観ると心に実に染みます
江戸時代の大昔の物語です
でも最近現代性が増して来ているように思います
会社の吸収合併、する方もされる方もさまざまな感慨が渦巻きまくものです
本社にライバル会社の幹部を迎える側、乗り込む側
明日は我が身です
そして上級国民問題
車を暴走させて何人もひき殺したなら、普通ならその場で逮捕でしょう
例え老人であっても
愛する妻と娘を奪われ、涙して厳罰を要求する男性の姿を思い出します
このままなら現代の赤穂浪士を待望する声が渦巻きかねません
本作で討ち入った赤穂浪士を迎撃しようとする上杉綱憲を、命をはって押し止める千坂兵部の台詞
兵部が恐るるは正義でございまする
この言葉は今こそ現代に通用するものです
年末と言えば赤穂浪士。もう今はそうでもないか。 数ある作品の中で私...
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