飛騨の小天狗

劇場公開日:

解説

原作は「講談倶楽部」連載の梶野悳三原作の『坊ちやん教師』より「馬喰一代(1951)」「牝犬」の成澤昌茂が脚色し、「奴隷の街」の小石栄一が監督に、同じく姫田真佐久が撮影に当っている。出演者は、「湯の町情話」の菅原謙二に「ひばりの子守唄」の荒川さつきの他、潮万太郎、見明凡太朗、佐々木孝丸、植村謙二郎などの助演。

1951年製作/89分/日本
配給:大映
劇場公開日:1951年11月9日

ストーリー

柔道五段で講道館四天王の一人といわれた多卷三四郎は、高等学校の柔道教師となって飛騨の大山へ赴任した。ところが大山の町には、柔道の町道場を開いている手柴佐吉というボスがいて、学校も町民もそのにらみの下に小さくなっている有様だった。三四郎の止宿先の式部という旅館の美しい娘おいねも、僅かな貸金をタテにしつこくつきまとわれているのだった。町では豆腐屋の安吉をはじめ、手柴の子分と称するのがうようよしていて、すきがあったらこの新来の三四郎を痛い目にあわしてやろうと待ちかまえていた。ある雨の日、町で傘をかしてくれた美しい娘があったが、これが意外にも手柴の道場へ挨拶に行って、不意打ちを喰って投げ倒されたとき、そっと柔道はやめてくれと彼女は三四郎にたのむのだった。やがて秋祭りの夜、三四郎は手柴の一味に襲われた。相手は手柴の弟で講道館時代に三四郎のため脚を折られた風間次郎だった。この時は三四郎は容赦なくかかって来る相手を片っぱしから投げ倒した。敗れた手柴一味は、来る柔道大会には是が非でも三四郎を倒そうと邪しまな策をねった。しかし当日三四郎は柔道の正邪を明らかにする立派な試合を行って勝を示した。その上、彼は再び講道館へ帰って一層この道の修業にはげむ決心をした。大山を立つ日、彼は秋祭りの夜自分をかばって怪我をした手柴の娘和子を病院に見舞ったが、和子の膝の上には三四郎のために編みかけたスエーターがあった。

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