花ある怒濤

劇場公開日:

解説

企画は「盜まれた恋」の小川吉衞、山田克郎の原作「海の抱擁」から「にっぽんGメン 不敵なる逆襲」の柳川真一が脚色し、「銭形平次(1951)」の森一生が監督に当り、同じく牧田行正が撮影を担当している。出演者の主なものは、「情炎の波止場」の藤田進、「銭形平次(1951)」の日高澄子、松竹から転籍の朝霧鏡子、「西城家の饗宴」の菅井一郎、清水将夫などである。

1951年製作/72分/日本
配給:大映
劇場公開日:1951年7月6日

ストーリー

今治港湾局長大島祥吉の娘祥子は孤島の燈台技師高見澤を愛していた。高見澤も祥子を愛していたが、祥子が果して孤島の単調な生活に堪え得るかどうか疑問に思っていたとき、彼女は単独で高見澤の腕へとび込んで来た。燈台で二人切りの結婚式が行われようとしたときずぶ濡れの女みや子がとび込んで来たことから、高見澤と祥子の間にわだかまりが生じ、祥子は島を去った。みや子は銀行ギャングを働いた男の情婦で自ら悪の道を清算して投身したのだったが、燈台にいることもはばかられ、暴風雨の夜島を脱出しようとして高見澤にとめられ、彼の深い人間愛に心を洗われた。しかしその高見澤が急性盲腸炎で倒れたとき、身の危険をかえり見ず今治まで医者を呼びに行った。医者を連れて帰ったみや子が高見澤の枕頭に見たのは祥子であった。祥子は最初みや子と高見澤との間を疑ったが、みや子が献身的に高見澤の看病をするのを見て心を打たれ、みや子を密告したことを後悔した。しかしみや子は、医者を呼んだり看病したのはすべて祥子のしたことだと、正気にかえった高見澤に告げて、刑事に曳かれて行くのだった。

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