目下恋愛中
劇場公開日:1951年5月25日
解説
東宝元製作部長加藤譲のプロデューサー転向第一回作品。脚本は「佐々木小次郎 (第一部)(1950)」「熱砂の白蘭」などの松浦健郎、監督と撮影とは「伊豆物語」の渡辺邦男と渡辺孝のコンビである。主な出演者は、「初恋トンコ娘」の柳家金語楼に川田晴久、清水金一、内海突破のコメディアンたちがつき合い、沢村貞子、清川虹子、伴淳三郎、宝塚からの新人八千草薫などが助演している。
1951年製作/79分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1951年5月25日
ストーリー
丸の内の亜細亜火災保険会社に三十八年外交員を勤める伊村多作は、外交員採用試験の審査委員の末席につらなったが、彗星のごとき一女性が応募者のなかに現れ全員の眼をみはらせた。青山純子というその女性は勿論見事に試験にパスしたが、専務が彼女を秘書にするというのを多作は極力反対して外交員に採用した。こうして多作と純子は一緒に外交をはじめたが、またしても専務が彼女を秘書にしようとして待合いへ連れ込んだのを見て、多作もそのあとを追った。しかし斗酒をも辞さぬ純子の豪飲ぶりに専務はどぎもを抜かれ、このことから多作も純子も会社をやめる破目になり、純子は多作の家に同居させて貰うことになった。多作には、一郎、二郎、三郎と、いずれも余り出来のよくない息子があったが、一郎は妻の秋子を、二郎、三郎はそれぞれその恋人たちをそっちのけに、純子を中に戀の乱戦を展開することになったが、純子は「目下恋愛中」ですからと書き置きして家出してしまった。純子の恋愛の相手は誰だろうというみんなの好奇心は、彼女が「目下恋愛中」という映画に、幸運のニュー・フェイスで当選したという事実で解消、多作の家庭はまたもとの軌道にもどった。