鉄の爪

劇場公開日:

解説

製作は「緋牡丹盗賊」の平尾善夫で、中溝勝三の原案をやはり「緋牡丹盗賊」の安達伸生が脚色監督したもの。出演者の主なものは、「エノケンの豪傑一代男」の岡譲二、「絢爛たる殺人」の日高澄子、喜多川千鶴、「孔雀の園」の二本柳寛、その他齋藤達雄、小柴幹治に、歌手の姫路リヱ子、ストリップテイザーの園マリアなどが出演している。

1951年製作/82分/日本
配給:大映
劇場公開日:1951年2月24日

ストーリー

ある夜都会の住宅地で奇怪な殺人事件が起きた。被害者は新興成金の野村という男、事件を目撃した野村の情婦雪江は、犯人はゴリラのような人間獣だという。雪江の精神状態を調べた警察医の山崎隆三は雪江の友人恵美子から戦死したと伝えられていた雪江の夫田代恭助と奇遇したので、雪江の消息を伝えたのが事件の前日だったと聞いて、井上刑事と一緒にその田代をたずねた。田代は教会の浮浪児寮をあずかっていて純真な人格者だと大沢牧師や娘正代に保証されるが、山崎は田代の前身に思い当たるふしがあった。戦争中発狂状態で山崎の勤務していた陸軍病院にいた患者が田代だった。南方の密林でゴリラに噛まれその毒素のため昂奮状態になると狂暴になり面相もゴリラのようになるのだった。その後、陸軍病院を脱走し、見世物師灰田天心に操られて、見物小屋に出ていたこともあった。いまでは大沢牧師に救われ、正代の温かい心づくしにすっかり落ち着いていたが、彼を探し出した天心が、酒をもって誘惑しついにまた見世物に引っぱり出した。天心のすすめる薬品をのんだ彼はすっかり人間獣に変貌、雪江をさらって摩天楼へのぼるが、正代の機転で鳴らさせた教会の鐘を聞いたとき田代は雪江の体をおいて、屋上から転落、ついにその悲劇的な生涯の幕をとじた。

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