大都会の顔

劇場公開日:

解説

製作は「流星」の阿部豊と芸術家クラブの三上訓利の協同、脚本も「四谷怪談(1949)」の新藤兼人と「別れのタンゴ」の長瀬喜伴の協同執筆、演出は「流星」についで阿部豊が当り、カメラも「流星」の山中晋の担当、出演者は「異国の丘」「虹男」の大日方伝、「グッドバイ(1949)」「嘆きの女王」の若原雅夫、「わが子ゆえに」「特別捜査隊」の小杉勇、「恋の十三夜」の折原啓子、「青い山脈(1949)」の若山セツ子、「海の野獣」の山村聡で俳優座の村瀬幸子が特出する。

1949年製作/87分/日本
配給:新東宝
劇場公開日:1949年9月6日

ストーリー

K市の市長に就任した斎田誠の市政刷新の大眼目は暗黒面の否定であった。そして新市長の女房役として期待されるのは公安委員の村川茂樹である、又市長秘書として斎田の亡友の娘北条曜子が着任した、曜子の姉真理子はキャバレーの歌手として生計をたてていたが、そのキャバレーの経営者青木こそはこの街の有力なボスであった、そして皮肉にも村川の弟謙二は青木の片腕として悪の世界を歩るいているのだ、謙二は兄の恋人であった真理子を愛するが為、恋する女の働く場所へ現れる様になり、ズルズルと悪の道へと落ちて行ったのである、謙二の荒んで行く生活を見かねて真理子は茂樹へ謙二の居所を知らせたが、青木の手先という事を知って茂樹の悩みは大きかった又謙二としても肉親の兄を敵とする事が忍び難く、公安委員の職をやめてくれと頼んだが茂樹はがんとして応じない、弟との縁もこれまでと悲痛な決心をした茂樹の側で「謙二さんを見捨てないで下さい」と哀願するのは謙二を愛する曜子であった、一方新聞では斎田市政の成果として街の美化が日々報道され、いよいよ自分の身辺に危険を感じた青木はある日茂樹をマスイ入りの酒で眠らせ、茂樹と裸体に近い女との寝台の上の怪しげな写真をとり、これを種に公安委員の職から手を引け、さもなくば写真を新聞で発表すると強迫するのであった、余りにも卑劣な青木の仕打に善心を取りもどした謙二は今までの行動を悔い単身青木の許へ写真を取りもどす為に乗込んだ、青木と謙二との一騎打!拳銃の音が交又して謙二は肩先に傷を負ったが、かけつけた武装警官隊の手で青木は捕らえられた、謙二の病室では曜子の可愛い看護ぶりが見られる、そして茂樹も真理子を妻として迎え、故郷の市長として新らしい出発を迎える事になったのである。

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