男が血を見た時(1949)
劇場公開日:1949年1月11日
解説
企画は「夜のプラットホーム」の伊賀山正徳で「その夜の冒険」の高岩肇の脚本を、「殺すが如く」「すいれん夫人とバラ娘」の田中重雄が監督する。主演は「誰に恋せん」「すいれん夫人とバラ娘」「虹を抱く処女」の若原雅夫、「にっぽんGメン」「群狼」の大日方伝、「死美人事件」の日高澄子、「鐘の鳴る丘 修吉の巻」の高杉妙子で、それに「Zの戦慄」「死美人事件」の河津清三郎「すいれん夫人とバラ娘」「新妻会議」の伊沢一郎らが出演する。
1949年製作/77分/日本
配給:大映
劇場公開日:1949年1月11日
ストーリー
ここ油田地帯は油さがしの男たちが命をかけて集まってきた。一郎もその一人であった。だれもが一夜にして石油大尽になるのを夢み、血眼になっていても、同じ様に金を使い果たし、沢山の借財をする運命におかれていた。一郎も許婚の春江の大金を費ってしまい、春江に何んにも愛情のないことから苦しんだ。ましてこの石油の町の金龍亭のお蝶が一郎を好きで、一郎もまたお蝶となら一緒になりたいと思っているのだから、なお更春江からの借財をなんとかしたいと狂人のように油のやまを探しているのだ。その頃春江が一郎の気持ちを聞きたくてはるばる山へやってきて、汽車の中から、一郎と心を許した友人松木と会い、金龍亭にくる。一郎はそのときも山へいった留守だった。一方一郎の確信あり気な様子に、同じ油探しの倉崎は手下とともに一郎のあとをつける。山でついに一郎は油層を発見し、飛ぶように帰るのを待ち受けた倉崎らに襲われ倉崎の手に地図を半分残して谷底へ落ち記憶喪失となる。松木は倉崎のたくらみを知って彼を探し地図を取りかえすが、逃れるとき足を撃たれる。春江はお蝶に会って一郎との仲を知り、町を去ろうとして、夜の道に倒れている松木に会い、驚き助ける。その頃金龍亭でお蝶に介抱され記憶を取り戻した一郎は、松木と春江が再び倉崎に襲われたのを聞きかけつけて倉崎と決闘し倉崎を倒して二人を救い出す。--数日後一郎の発見した油層から吹き出る石油の憤柱を浴びて、一郎とお蝶、松木と春江が涙を流して抱き合ったのだ。