女囚36号

劇場公開日:

解説

「修道院の花嫁」の笠原良三の脚本を、「盗まれかけた音楽祭」に次ぎ久松静児が監督する。「壮士劇場」「今宵妻となりぬ」の入江たか子、「花咲く家族」の若原雅夫が主演。

1947年製作/81分/日本
配給:大映
劇場公開日:1947年7月22日

ストーリー

深夜のアパートに殺人事件が起り四十がらみの男の胸に果物ナイフが刺されている。被害者は太陽商事株式会社経理課長松本信吉、加害者は同じ経理課に務めている事務員の清水さえであることに間違いない。会社の金を使い込んでいるし、課長とは何か特殊な交渉があるらしい。そのことは同じ会社の証人が言明している。そして使い込んだ金の明細書が課長の机の中に入っていた。課長はさえの使い込みを知っていたことになる。真木刑事には色々のことを想像することが出来る。金と痴情にからまる事件に違いはないが、それ以外に何かありそうな感じである。事件の陰のデリケートな空気、それには子供が介在しているのだ。犯人であるさえはすでに逃亡して東京にはいなかった。真木は会社さえのアパート等の聞き込みにより、犯人の逃亡経路と、行先を確め、犯人の立回る先と目される栃木川俣温泉近くの和田村に出張した。和田村にはさえの義母と、子供の秀男とがいるはずである。偶然にも真木は秀男と出逢い、たちまち仲良くなってしまう。そしてついに母は真木の目の前に現われた。まさか自分を捕らえに来てるとは、知るはずもない。しかし真木は心を鬼にしてこの母親に捕縄をかけねばならなかった。

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