特ダネ三十時間 深夜の挑戦
劇場公開日:1959年3月10日
解説
「特ダネ三十時間 第三の女」につづく社会部記者ものの第二作。菊村到の「敏腕記者」から、「特ダネ三十時間 第三の女」の舟橋和郎が脚本を書き、同じく「特ダネ三十時間 第三の女」のコンビ・村山新治と西川庄衛がそれぞれ監督と撮影を担当した。
1959年製作/56分/日本
原題または英題:Challenger at Midnight
配給:東映
劇場公開日:1959年3月10日
ストーリー
日日新聞の清水浩平記者は木島という弁護士に面会を求められた。彼の扱った記事“魔の踏切でアベック轢ねらる”を訂正せよというのだ。はねられたアベックの山根化学社長令息・恭一郎と松本芳江は何の関係もなく、芳江は人妻だからと。浩平はミシンのセールスマン・川田という男からも、芳江は彼の内妻だと、訂正を求められた。不満ながら、浩平は翌日の新聞で訂正した。一週間後川田はあるバーで浩平の名をカタって飲んでいた。呼ばれた浩平に話した。芳江を責めたら、恭一郎との関係を吐いたと。浩平は木島を訪ねたが、信用できぬと追い帰された。彼はさらに山根家を訪ね、山根社長が熱海にいることをきき、そちらへ向う。車中で毎朝新聞のベテラン、大木記者に会った。同じ旅館へ泊った。何か事件がありそうだ。浩平は女中から、山根の部屋に、若い女と、産工省の役人、宮地がいることを聞きだした。浩平は強引に面会した。山根は木島と川田が新聞の誤報を利用して彼をユスったのだといった。息子と芳江は無関係だと。浩平は街で芳江に出会った。彼女は山根のメカケだった。恭一郎が心配し、相談相手になっていた。同行していたときの事故である。山根と宮地の密談を大木記者が狙っていることも話してくれた。警視庁が一両日中に山根を召喚する予定らしいという情報で、浩平は帳場の忠吉を買収し、山根あての電話を盗聴した。山根は召喚を逃れるため明日、外国へ飛ぶ手はずをきめた。浩平は警視庁捜査二課に連絡した。他の社にもらさぬ約束で。原稿をつくった。大木が遊びにきた。完全に出し抜いたと思った。酒宴になり、大木が眠っている間、警視庁の車がついた。山根は宮地と贈賄容疑で逮捕された。--翌日、浩平は自分だけの特ダネでなかったことを知った。毎朝新聞に大木の記事が載っていた。大木は帳場に浩平の倍額の金をはずんだのだ。特ダネ競争なんてつまらんよ。浩平はまず寝ることにした。寝て起きたら、また事件が起っているだろう。