唄しぐれ千両旅
劇場公開日:1959年2月18日
解説
「快傑黒頭巾(1953)」の小川正の脚本を、「紫頭巾(1958)」の大西秀明が監督した歌謡股旅もの。撮影は「幕末美少年録 会津の決死隊」の杉田正二。
1959年製作/60分/日本
原題または英題:Singing Swordsman
劇場公開日:1959年2月18日
ストーリー
竜華の千太郎と姫小松の三五郎は旅を続けていたが、ある宿場でイカサマ賭博にひっかかった。大喧嘩の末、三五郎は不意討ちにあって死んだ。千太郎は、三五郎の恋人・お志乃をたずねて小田原宿に向った。この小田原宿は千太郎にとっても生れ故郷で、恋人のお秋が彼の帰りを待っていた。イカサマ賭博の連中が後を追って来た。この喧嘩に飛び入りが入った。鬼十郎と名乗る狼人者だ。鬼十郎、はじめは一両の金でイカサマ連中の味方をしていたが千太郎が強いとみると二両で千太郎の方に寝返った。千太郎は鬼十郎と一緒に旅を急いだ。お秋の家に着いた千太郎は、そこにお志乃が身を寄せているので驚いた。成り上り者の増子屋伝蔵が、お志乃の体を狙っているので身を隠しているという。千太郎は三五郎の死をきり出せなかった。伝蔵は、この一家にまぎれこんだ鬼十郎を使い、お志乃の父文吉を殺そうと図っていた。千太郎は文吉の家に駈けつけた。そこでばったり鬼十郎と会った。鬼十郎、ふたたび千太郎の方に寝返った。なだれこんだ伝蔵一家を、二人は斬りまくった。この乱闘の間に、千太郎の懐から簪が落ちた。三五郎から託されたものだ。これを見てお志乃はすべてを悟った。堅気になると決心した千太郎は、文吉一家の再興を鬼十郎に託してまた旅に出た。その後をお秋が追って行った。