ヌードモデル殺人事件
劇場公開日:1958年11月1日
解説
「人形佐七捕物帖 浮世風呂の死美人」の金田光夫のオリジナル・シナリオを、「スター毒殺事件」の赤坂長義が監督、「スター毒殺事件」の吉田重業が撮影した推理映画。「重臣と青年将校 陸海軍流血史」の中山昭二、「白線秘密地帯」の三原葉子をはじめ、明智十三郎・三ツ矢歌子・沼田曜一などが出演している。
1958年製作/73分/日本
原題または英題:Nude Model Murder Case
劇場公開日:1958年11月1日
ストーリー
中央ヌード・クラブのモデル倉田きよみは、クラブの常連である画家の須山から電話があって出かけたまま一週間前から行方不明となった。きよみの妹ふじえの捜索願によって世田谷署の浜野刑事は須山のアトリエを訪れたがそこに死後一週間と思われる男の顔なし死体を発見した。死体は須山と推定されたが、近所の人の話によると二日前、荷造りしている須山の姿を見かけたという。送り先、国際美術商会を突きとめた浜野刑事は、かの荷物の中から等身大の石膏像に収められた、きよみの死体を発見した。浜野は、さらに須山宅の女中から、ヌード・クラブの常連、笠原医師に須山が盲腸の手術を受けたことを聞いたので、笠原医師を調べる一方、ヌード・クラブに須山と名乗る男から電話があってモデルのユリが連れ出されていることを知ってユリの足どりに捜査の手をのばした。間もなく白樺湖上のボートにユリの死体が発見され、発見者の話や、アトリエの男の死体に盲腸の手術跡がないことなどから加害者は須山と、容疑を深めた。一方、ヌード・クラブのモデルまり子は、マネジャーの北川から、須山に変装して悪戯でモデルの照子を脅してやろうと言われ、夜、照子のアパートを訪れたが、二人のモデルは何者かに惨殺され、そこへ須山に変装して現れた北川は警官に捕り殺害容疑を受けた。北川は容疑を否定した。浜野刑事は、須山が北川の悪戯の計画を知って照子のアパートに来て二人を殺したのかも知れないと、まり子の当夜の足どりを調べた結果、彼女は笠原医師の所へ立寄ったことが判った。笠原は当夜のアリバイを証明した。捜査は迷官入りかと思われた。しかし浜野は、やがて、万一、須山が手術を受けていなかったとしたら、アトリエの死体は須山でありそうすれば誰かが須山になりすまして犯行を重ねているのではないか、と考えるに至った。誰か?とはアリバイに不審のある笠原医師--浜野刑事は留守の笠原医院を訪れ、そこにモデルの惨死直後の写真を発見、愕然とした。直ちに捜査本部へ急報、看護婦から笠原の所在をつきとめ須山のアトリエへ飛んだ。そこには、ふじえが笠原に殺される寸前にあった。が駈けつけた浜野と警官隊に、笠原は逮捕された。