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解説

「全国学園新聞」連載の蔦原万亀雄作『蒼いレール』を、高橋治と中島和彦が共同脚色した、受験生を扱ったメロドラマ。「七人の女掏摸」の堀内真直が監督を、「黒い河」の厚田雄春が撮影を、それぞれ担当した。主演は新人の片桐真二、山本豊三、清川晶子、三上真一郎青春スターと、高千穂、渡辺、南原、有沢、片山など。

1958年製作/108分/日本

ストーリー

葵高校三年A組には、東大を目指す四人のグループがあった。片桐敏夫、吉川真二、山内道也、それに速水梨枝がそのメンバーである。学校で大学受験のための実力テストがあった。全学年を通じて山内がトップ、続いて片桐梨枝の順で、吉川はかなり落ちていた。片桐と梨枝は落胆する吉川をなぐさめたが、吉川にはそれがなお苦しかった。彼は梨枝の才気ばしった美しさにひかれていたので、片桐と梨枝の親しい様子に屈辱を感じたのだ。受験生達の緊張をほぐすために、担任の川原先生の発案で有志の関西旅行が行われた。貧しい下宿生活の山内と、勉強の遅れをとりもどす吉川は参加しなかった。しかし、一緒に出発した敏夫と梨枝を思うと、吉川は勉強にも身が入らなかった。片桐にはこの関西旅行が忘れられぬものとなった。奈良で梨枝と将来を誓いあっていたとき、その歓びの絶頂にあって父の死が知らされたからである。父は店の借財を苦にして自殺したのだった。母もなく、また幼い弟妹もいるので、片桐の姉冴子は恋人との結婚をあきらめて店をやっていこうとした。姉のことや家のことを考えた片桐は、皆の反対はあったが、進学をやめて、家業の炭屋に専念しようと決意した。吉川は、むくいられなかった梨枝への愛情と、勉強を強いる両親の為に、成績が落ち、反抗的になっていった。不良女学生の美知と仲よくなり、金に困った彼は、自分の家へ強盗に入って警察に留置される。山内も苦しい毎日を送っていた。無理がたたって胸をやられていたのだ。彼を慰めてくれるのは、簡易食堂の少女の心づかいだけだった。いよいよ試験の日、現れたのは、やつれた山内と梨枝の二人だった。二人はパスしたが、山内はそれも知らずに病死した。--四人の灰色の青春。だが若さと希望と夢が、残った人達を新しい人生に導くだろう。

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