道産子(どさんこ)
劇場公開日:1958年10月1日
解説
金子精吾が脚本を書き、自ら監督した、北海道を背景に、少年の馬への愛情を描く物語である。撮影はベテラン大小島嘉一が担当した。主演は、劇団東童の村田正和。ほかに川上夏代、大森義夫らが助演する。
1958年製作/66分/日本
劇場公開日:1958年10月1日
ストーリー
啓助は道産子で、同じ道産子の子馬弁慶が好きである。親馬は竹さんの集乳馬車を引き、街まで牛乳をはこんでいる。啓助はその馬車に乗り、弁慶と一緒に街まで行ったが、そこで竹さんは今度からトラックを使うことになったという理由でお払い箱になってしまった。もう弁慶も啓助のところへは来ない。寂しがる彼に、竹さんは来年必ず来る、その時は弁慶に乗せてやるから、と云って別れて行った。一年後、竹さんは弁慶を啓助にあずけて、遠くへ出稼ぎに行った。ところが悲しいことに、弁慶が病気になった。何とかして竹さんを呼びたい。啓助は街にある農協の共同聴取放送所へたのんで、竹さんを呼んだ。かけつけた竹さんは弁慶の喉笛に穴をあけ、危険な病気を救った。が、翌朝になって弁慶の姿が見えなくなった。林の近くで、やっと見つけた時、すでに熊に襲われ、死んでいた。怒った啓助は銃を手にとると、何をうつともなく一発ぶっぱなした。轟音が、むなしく、空に消えた。泣いている彼に、竹さんは「道産子は泣かねえもんだ」といって慰めるのであった。
全文を読む( を含む場合あり)
スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る