喰いだおれ一代

劇場公開日:

解説

館直志のNHK連続放送劇を、「伝七捕物帖 銀蛇呪文」の共同脚色者の一人、安田重夫が脚色し、新人礒田一雄が第一回作品として監督し、「次郎長外伝 石松と追分三五郎」の服部幹夫が撮影した人情喜劇である。主演は「青春航路」の花菱アチャコ、それと山鳩くるみで、ほかに、横山エンタツ、益田キートン、堺駿二などの喜劇陣や森川信、渡辺篤のベテランが助演する。

1957年製作/53分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1957年12月28日

ストーリー

くいだおれの街大阪--千日前附近にある料理屋美吉野の板前作太郎は、庖丁を持たせれば天下一品、その上底抜けのお人好しだが昔気質で一徹なところが玉に庇だった。彼の娘照子に年甲斐もなくホれこんだのが、美吉野の出資者で高島商事の社長高島源四郎である。妻の死後、独身を通して来ただけに照子には非常な執心で、十万円の小切手を支度金の一部として母親おせんの前に差し出した。貧乏にはこりごりしていたおせんは、同じ苦労をさせたくない一心からそれを受取ってしまった。それを知った作太郎は、「自分の娘を金で売る親がどこにいるねン」とばかり、小切手を叩き返すべく飛び出したが、不覚にも小切手を落した。怒った高島は、権力と金力に物をいわせて、作太郎を大阪の主な料理屋からボイコットという手に出た。進退極まった作太郎は高島に詑びを入れ、九州行を決意したが、これを知った照子は一足先に高島家を訪れた。そこで偶然にも照子は意中の人とめぐり逢った。行きずりにハンケチを拾ってくれた青年が、高島の息子信夫だった。信夫も照子を愛していた。しかし高島の息子ではと作太郎に結婚を反対された照子は、余りの頭固さにおせんとともに家出した。高島家も同様、信夫と娘のとし子が飛出した。寂しさを酒にまぎらわそうと、高島と作太郎は互いに夜の街を呑み歩いていたが、ある呑み屋で二人は出会った。それぞれの正体を知ると喧嘩をおっぱじめた二人だが、やがて和解した。数日後、信夫と照子は結ばれ、美吉野は新装開店、作太郎の元気な姿が再び見られた。

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