地獄岬の復讐

劇場公開日:

解説

大映スコープ、イーストマンカラーによる現代劇第一作。「海賊奉行」の高岩肇と「忍術快男児」の森田新の共同脚本により「恐怖の空中殺人」のコンビ、小林恒夫が監督、西川庄衛が撮影を担当した。主演は「海賊奉行」の片岡千恵蔵、「目白三平物語 うちの女房」の久慈あさみ、「米」の江原真二郎、「無敵社員」の小宮光江。ほかに宇佐美諄、柳永二郎、進藤英太郎、山形勲など。

1957年製作/88分/日本
劇場公開日:1957年4月23日

ストーリー

父の行方をさがす滝村慎吾が、失業して卑屈になりがちな友人土井稔を恋する道子の家を訪れると、担保流れを理由に土地の権利を奪取しようとするギャング団田部一味が、道子の病父仙助を強迫していた。彼等は慎吾を怪しいと睨み、彼の行動を看視しはじめる。そんなことは一向に知らない慎吾は、山道で父のピッケルをもつ木樵に会い、そのピッケルのあったという山小屋をたずねるが田部一味によって小屋もろとも谷間に落されてしまった。一方、岩淵、沢井という二人も、仙助の土地を狙っているが、田部一味を動かす黒幕の人物大平こそ、外ならぬ稔の父であり、道子を誘拐して仙助を強迫、岩淵も稔を人質にして大平と交渉を始めようとする。谷底におとされたが、生命を助った慎吾は、大平を訪れて稔の生命を救うようにすすめるが、土地を奪うことだけに熱中する彼は、息子の生命もかえり見ない。かえって岩淵を利用し、慎吾を殺そうとする。その乱闘のさい中、大平の腕でなり出すオルゴール時計は、慎吾の父のもっていた品だ。岩淵は大平と組んだ外国人に射殺され、慎吾は一たん稔の身を案じて立戻るが、あくまで稔を殺そうとする大平の急襲に、拳銃をとって立ち上る。大平こそ父の仇でもあるのだ。大平はボートに乗って逃れようとするが、追いすがった慎吾と海上で大乱闘、ボートは岩礁に乗り上げて木っ葉みじんとなるが、危く慎吾は海中に飛び込んでいた。父の仇をうち、大平を頭とするギャング団を亡くした慎吾は、久しぶりに、晴れやかさを取りもどし、包帯姿は痛々しくも、すっかり幸福な面持ちで愛し合う稔と道子、そして二人を祝福するユミなどに見送られ車中の人となる。船員帽を振る晴れた空には、汽笛が流れて、地獄岬は何ごともなかったように、静けさに包まれていた。

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