フランキーの宇宙人
劇場公開日:1957年3月27日
解説
フランキー堺が一人六役で活躍する珍無類の爆笑篇。キノトールの原案を「8時間の恐怖」の棚田吾郎が脚色、「泥だらけの青春」の菅井一郎が監督する。撮影は「哀愁の園」の中尾利太郎。主な出演者は「フランキー・ブーチャンのあゝ軍艦旗」のフランキー堺、「お転婆三人姉妹 踊る太陽」の高友子を中心に安部徹、清水将夫、藤代鮎子など。
1957年製作/85分/日本
配給:日活
劇場公開日:1957年3月27日
ストーリー
境田君は宇宙に憧れる科学青年。一米でも宇宙に近づくため煙突掃除夫になった。ある夜彼は奇怪な空とぶ円盤をみて仰天、一方ロケット界の権威木下博士も発見し東京夕陽新聞に連絡したが相手にされず、ただひそかに博士の娘愛子さんを恋している市村記者はガッカリ。ところが大事件がぼっ発した。空とぶ円盤が着陸したのだ。市村君は現場へ急行して写真をとったがピンボケ、センベイのようにちぢんだ証拠品の空とぶ円盤もインチキだと編集長にどやされる。しかし写真とお皿になった空とぶ円盤をみた木下博士はこの怪人は人工衛星人だと教える。市村君は怪人に似た人間を探し歩き、ドラマー・フランキー堺、奇怪な教祖蘭木蘭平、妖しき女流舞踊家フラメンコ坂木女史、中国古代医学の権威と称するフー・ラン・キー博士をみつけた。市村君は早速ドラム王フランキーの出演する劇場に忍び彼と瓜二つの怪人を発見するが、怪人は市村君から奪いとったお皿をふくらまして忽ち空中に消え去ってしまう。運悪くそのとき劇場の煙突を掃除していた境田君は怪人にそっくり、忽ち捕えられる。かくして境田君は人工衛星人として留置され証拠不十分で釈放されるが今度は夕陽新聞の商魂によって逆に人工衛星人にまつりあげられ一躍スタアとなった。ところがある日彼の許に人工衛星から指令がくる。向うでも彼をホンモノと思っているらしく、木下博士が超光波ロケットに使ったピカ1号を奪えとのこと。だが研究所に第二の怪外国人が侵入しこれに人工衛星人が加わって大混戦。境田君と市村君の気転で彼らは倒されピカ1号は守られた。--ここは人工衛星フランキー星。空とぶ円盤で博士一行が到着する。不思議なことにフランキー人は祖先のフランキーの単一細胞から製造されるためみんな同じ顔をしている。だから顔のちがう地球人は大モテ、しかしわが境田君は不幸にもフランキー人と瓜二つのため全然モテずホームシックにかかり、懐しい愛子さんの許へ戻るべく一路地球へと帰って行くのだった。