オーケストラの姉妹
劇場公開日:1957年4月30日
解説
音楽の道に心を一筋に結ばれた姉妹愛の物語。“少女ブック”連載大林清の“虹よふたたび”より「十九の春」の橋田寿賀子が脚色、「鉄仮面」以来の池田浩郎が監督、「青い夜霧の港町」の長岡博之が撮影を担当。主な出演は「十九の春」の神楽坂浮子、「東京チャキチャキ娘」の古賀さと子、「恐妻一代」の菅佐原英一、「アチャコの子宝仁義」の設楽幸嗣、その他ヴェテラン日守新一、夏川静江、北竜二、野辺かほる、明石潮など。
1957年製作/69分/日本
劇場公開日:1957年4月30日
ストーリー
東京歌劇団のプリマドンナ桂木京子は、十年前の空襲で生き別れした妹文子を探す中、新聞に出た花売娘の記事から早速その家を訪れる。しかし文子は家出した後。貧しい大和田善吉に拾われ、育てられたが養母たつや義妹令子の邪魔者扱いを気に病んだのだ。文子は孤児院から逃げて来た雪夫少年共々、艶歌師良平に助けられ、ルンペン・アパートに住み込む。アパートの住人は貧しいけれど皆親切。八さんの車引きを手伝う雪夫は、元自分が住んだ邸をみつける。彼の両親は事業に失敗して邸を郡山に売り自殺したのだった。雪夫は彼の祖父が現われるまで、郡山家の世話になる。やがてたつが郡山邸に来て、会社社長である郡山の養女となっていた京子に妹文子を引会わせるが、たつの大金要求に、京子は郡山夫妻に迷惑を及ぼすのを恐れ、妹でないと嘘をつく。京子は歌劇団から、収入の良いレコード会社へ移ろうとしたが、養母しづや演出家前川は引留める。病床でこれを知った文子は胸を痛め、再び雪夫と家出する。だが、とある街角のテレビで、亡き母の作った歌を姉が訴えるように唄うのをきき、思い直して姉の許に帰る。もう離れまいと抱き合う京子と文子。雪夫も同じアパートの住人国井老人が実の祖父と知り、その腕に抱かれる。