囚人船
劇場公開日:1956年8月8日
解説
香椎豊次郎の“報国丸の話”という実録からヒントを得て菊田一夫が創作した海洋活劇。脚色は監督稲垣浩と「彼奴を逃すな」の村田武雄。「吉川英治作宮本武蔵より 決闘巌流島」につき稲垣浩が監督した。撮影は「黒帯三国志」の飯村正。主な出演者は、「ならず者(1956)」の三船敏郎「森繁よ何処へ行く」の岡田茉莉子、「大暴れチャッチャ娘」の小泉博、「栄光と驀走王」の田崎潤、その他小杉義男、上田吉二郎、清水元。なお、少年囚には殆ど新人を起用した。
1956年製作/106分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1956年8月8日
ストーリー
昭和九年、初夏の浦賀港。刑務所船平安丸に収容された少年囚達は、海員として更正できるよう水兵と同じ訓練を受けていた。彼等の唯一の楽しみは遠洋漁業だった。ある日、遠洋漁業船愛天丸の新船長松尾徳造の就任式が行われたが、松尾は少年囚の野次に圧倒され、壇上で立往生して漁撈長の猪ヶ谷にたしなめられる。その夜、松尾は下宿で新妻みきと食事中、階下の桶屋に逃げて来た脱走少年囚の安城を捕えたが、為に少年達に憎まれるようになる。だが松尾は安城の身の上をきいて彼の更正を決心し、遠洋漁業にも参加させることにした。やがて愛天丸は二十五名の少年囚乗り組みの上歓声に送られて出航した。太平洋に乗り出すと松尾船長は見違えるほど元気になり、船は魚群を求めて南下を続ける。だが、連日の不漁に猪ヶ谷の機嫌は悪く、発熱で苦しむ少年囚にも、氷は魚を冷すのに大切だと突っぱねた。やがて待望の鮪の群を見つけた少年達は精一杯働いた。しかしその最中も猪ヶ谷の冷酷さに少年囚らは憎悪の炎を燃やし、遂にストライキを決行する。松尾らの必死の説得も水泡となり、ある夜、少年囚は船を占拠しようと一斉に行動を起した。不意を衝かれた船員達は一室に監禁された。通信長蒔富は隙を見て本部に打電し、急拠愛国丸が出動した。船内では打電を知った少年囚達に船員が逆襲を開始、血みどろの乱闘が続く中、愛国丸が接近して来た。一部の少年囚の放火も、平静に帰した少年達の努力で無事消火した。やがて浦賀港に戻った愛天丸を迎えたのは武装看守と護送車だった。「すみません」と頭を下げて通りすぎる少年達を悲しみを押えて見送った松尾は、護送車の蔭に待つみきと共に、雨に煙る波止場を離れて行った。
スタッフ・キャスト
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松尾徳造(愛天丸の船長)三船敏郎
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妻みき岡田茉莉子
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猪ヶ谷彦松(漁撈長)田崎潤
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前田洋治(戒護部長)小杉義男
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蒔富泰助(通信長)小泉博
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谷口正(機関長)稲葉義男
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西野八郎(看守)桜井巨郎
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酒井忠夫(運転士)田島義文
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看守岡部正
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機関部海上日出男
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操舵一猪方燐作
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操舵二福田和郎
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操舵三手塚勝巳
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操舵四向井淳一郎
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漁撈一中島春男
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漁撈二松尾文人
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漁撈三佐藤功一
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少年囚綾部大塚国夫
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少年囚金越山本廉
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少年囚佐倉稲吉靖
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少年囚野々宮今泉廉
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少年囚山田椛島洋一
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少年同佐藤細井重之
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少年囚安城上村幸之
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少年囚根上中谷一郎
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少年囚野田高三寿次郎
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少年囚千田重信安宏
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少年囚手塚増田卓
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少年囚津田矢田稔
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少年囚立花小林和夫
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少年囚上川大村千吉
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少年囚西村水谷勇
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千田の姉秀子黒岩小枝子
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綾部の父上田吉二郎
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綾部の母音羽久米子
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綾部の妹上野明美
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桶屋の主人西条悦朗
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桶屋の主人の妻馬野都留子
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料亭の女中お咲平三富子
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料亭の女中千代上野洋子
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酌婦あさ子三田照子
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酌婦梢東静子
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女学生A竜見俊子
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女学生B岩本志津子
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貝取りの少女北野八代子
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貝取りの少女河美智子
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貝取りの少女米村佐保子
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貝取りの少女若水玲子
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海上刑務所々長浅倉安造清水元
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海上刑務所看守長熊谷二朗
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海上刑務所看守須田準之助
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海上刑務所担当者津田光男
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海上刑務所指導官瀬良明
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海上刑務所無電係坂本晴哉
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赤ん坊を背負った老爺増田正雄