オテナの塔 前篇

劇場公開日:

解説

北村寿夫作の放送劇を「応仁絵巻 吉野の盗賊」の八住利雄が脚色、「踊り子行状記」の安田公義が監督、「旅路(1955)」の安本淳が撮影を担当した。主なる出演者は「復讐浄瑠璃坂」の中村扇雀、嵐寛寿郎、市川小太夫、「生きものの記録」の青山京子、藤原釜足、「青い果実」の小泉博、「女の学校」の鳳八千代など。なお製作は稲垣浩。

1955年製作/95分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1955年12月28日

ストーリー

風祭六太夫はかつて蝦夷の代官であった時、土地の酋長オテナ・カムイの集落を襲い、彼を殺し財宝を奪った。カムイは今はの際に息子夜泣丸にオテナの塔の秘密を告げて死んだ。場所を書いた巻物の行方は判らなかった。成人した夜泣丸は伊吹山麓に住む風祭六太夫の屋敷を襲って捕えられた。その前に彼は一子小源太を土地の庄屋小左衛門に托していた。夜泣丸は京に送られる途中脱走して行方不明となった。それから十八年、小源太は成長し小左衛門の娘深雪と恋を語る仲となった。相変らず代官として悪政をしいていた六太夫はある日夜泣丸か再び現われたこと、夜泣丸に一子小源太があることを知り、早速探索に着手した。小左衛門はそれを知り小源太を京に逃がしたが、そのために六太夫に捕われた。追手に追われた小源太は山中に逃れ、そこに住む父の夜泣丸に会った。夜泣丸は小源太を育ててくれた小左衛門を救うために京の罪人極役の六角右京亮のもとに名乗って出た。やがて京から六太夫のもとに送られて来た夜泣丸と引かえに小左衛門は釈放された。一方、父の後を追って京に出た小源太は追手に追われ、女猿楽の小屋に逃げこみ一座の女、歌江に助けられた。歌江は小源太を慕って山中の住居迄追って来た。歌江はオテナの塔の在所を記した巻物の半分を持っていた。六太夫には三郎次という息子と千鳥という娘があった。三郎次は何かと小左衛門達に好意を見せ、千鳥は父の六太夫が何故人々からうらみを受けるのか判らず苦しんでいた。ある夜父の夜泣丸を救わんと小源太は風祭の屋敷に斬り込んだ。夜明け、琵琶湖畔をアイヌのルシべ老人がさまよっていた。老人の落した巻物の半分を拾ったのは小源太であった。

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