お嬢さん女中

劇場公開日:

解説

南一穂と「森繁のデマカセ紳士」のキノトールが共同で脚本を書き、「皇太子の花嫁」の小森白が監督、「赤城の血祭」の山中普が撮影を担当した。主なる出演者は「三等社員と女秘書」の高島忠夫、久保菜穂子、「森繁のデマカセ紳士」の江畑絢子など。

1955年製作/86分/日本
劇場公開日:1955年12月20日

ストーリー

東都モード商会の社員奈良新平は真弓という名の捨児を押しつけられた。必ず引き取りに来るという添手紙の文句を信じて彼は自宅で真弓を育てることにした。そのためにやとった家政婦の雪子は女子大生であった。新平の隣家寺田家には新平の後輩にあたる三吉という息子がいて、新平の会社のタイピスト英子と恋仲でありそのラヴレターを運搬するのも新平であった。雪子は新平の人の好さに心を動かされ、一方真弓にも愛情を感じ初めていった。新平は貯金をはたいて真弓のものをいろいろと買いこんだ。ある日新平の妹の秀子が現われ、夫婦喧嘩の末家出をするのだから預かってくれといって自分の子供を置いて行ってしまった。新平は一人の赤ん坊を背負って出勤したが、社長におこられた。新平の子供好きを知った社長は、二号の桃千代に子供が出来たらしいので、産れたら新平に預ってくれないかといった。そのことを雪子に話すと、何故か彼女は猛烈に憤慨するのだった。やがて妹夫婦は和解し、子供を引き取りに来た。新平の会社のモード・ショウが行われた日、見物に来た三吉の母を臨時の老人向モデルとしてショウに出した機転を買われた新平は一躍人気者になった。雪子は全く新平に参ってしまった。ある日、三吉の母の奨める見合に行って見ると、相手は意外にも家政婦の雪子であり、更に彼女の横に社長の姿を見出した。社長は雪子の叔父であった。社長は雪子の心を知ったが、新平の如き安サラリーマンとの結婚には反対であった。しかし雪子が桃千代のことを匂わすと呆気なく降参した。その頃、真弓の引き取り手が現われた。田舎に行く真弓を新平と雪子は上野駅に送るのだった。

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